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第九十四話『一進一退』


「たぁっ!」

 気合いを込めて手にした六尺棍を振るうひばり。距離がある状態で届くはずのないその一撃にしかし、辰美は右へと半身になりながら避ける。

 すると、辰美が居た辺りへと水の刃が振り降ろされた。

 切り裂かれるステージ上を見ることなく、辰美は突撃銃を持ったサブアームをひばりに向けてトリガーを引く。

 それに気づいたひばりはあわてて転がるように避けた。

 しかし、ろくに狙いも付けずに放たれた弾丸達は、大きく外れた方向へ飛んでいった。

 だが、辰美は気にした風でもなく体制を整え、両方のサブアームに突撃銃を構えさせると同時に撃ち始めた。

 ひばりはとっさに立ち上がり、六尺棍を正面で旋回させた。すると大量の水が噴き出し、大渦の様相を呈した。そこへ突撃銃の弾丸が殺到するが、それらは渦に巻き込まれてしまい貫くことが出来ない。

 まさに水の盾というべきものだ。しかし、辰美はトリガーを引き続けた。

 が、突撃銃はあまり弾数が多くない。連射を続けてすぐに弾切れを起こした。

『おおっとぅ、たつみん弾切れだぁっ! すかさずひばりんが攻撃にいくよん!』

「……素人の割には判断が早い……が、早すぎたな」

 武瑠の言葉にクリスが?を飛ばす。しかし、答えはすぐにでた。

 辰美はサブアームで弾倉のロックを外して地面に落としながら自分の手の中に新たな弾倉を出現させ、そのまま装着して射撃を再開させた。

「わわっ?!」

 これにあわてたのがひばりで、攻撃を仕掛けようとした鼻っ面に弾丸を貰いかけながら横っ飛びに避けた。頬をかすめた弾丸に、ライフバーがわずかに減る。

 それを気にする暇もなく膝立ちになりながら水の盾を再び作り出した。

『おおっと!? たつみんの素早いリロードに、ひばりん再び防御だよん』

「腕が多い利点だな。使いこなせればこんなことも出来るという好例だろう」

『たしかにこの発想は無かったよん』

 武瑠の解説に、クリスがうなずいた。その間にもひばりは猛攻を受け続けていた。

 その様子を、綾香は拳を握りしめながら見ていた。

「……くっそ、やっぱ強いな辰美は! がんばれぇ!! ひばりぃっ!!」

 くやしそうにつぶやく綾香。大きな声で小さな少女へ声援を送る。

 その声を受けて、ひばりの目に力強いものが宿った。

「……ここっ!」

 辰美がリロードした瞬間、ひばりの左半身から色が抜け、サファイアブルーに染まり、六尺棍が解けて大型のハンドガンに変じた。

『It`s Overdrive Ocian!!』

 電子音が響き、水の盾がすべて銃口に吸い込まれてしまう。

 そして、辰美が銃撃を再開するのと同時に、ひばりの大型ハンドガンからクリアブルーの巨大な弾丸が撃ち出された。

 辰美は突撃銃の銃弾を巻き込むようにして突き進んでくるクリアブルーの巨大な弾丸に対し、突撃銃を投げつけながら跳躍した。突撃銃を巻き込み破壊しながら直進する巨弾を眼下に見下ろして浮遊する。

 と、その眼前へ、緑と紫の装束を纏ったひばりが飛び出してきた。

 風を纏い、手にした日本刀を振るうひばり。その刃が辰美の胴体を捉えた。

 ライフバーが大きく半分近くも減少し、辰美は大きく後退しながら着地する。

 それと相対するように、ひばりはつむじ風を起こしながら着地した。

「……やるね? 支倉さん」

「……必死なだけだよ」

 見つめ合いながら言葉を交わす二人。

 その足が……同時に踏み出された。

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