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第七十九話『利点と欠点』

『おおっと! 武器破壊だよん! ツールは意外と頑丈なはずだけど、あっさりといったねい!』

「ふむ。ハンマーの方は破壊力は高いようだな」

『にしても、一連の流れが速いよん』

「……あなたは見えていたろうに。まあ良いだろう。まず、赤の状態で斉藤が青島追ったわけだが、唐突に青へと変わったため、青島は牽制しながら後退した」

『うむん』

 武瑠の言葉にクリスかうなずき、ウサ耳が揺れた。

「この青島の対処は正しい。すでにあの敏捷性を目の当たりにしてるんだ。対処して当然だろうな」

『確かに』

「斉藤はそれを読んでフェイントで武器の方を狙ったわけだ」『確かに凄かったよん。跳躍からほとんど鋭角に切り替えして武器に近づき、紫に変わって破壊と。なるほどねい』

「これでまたわからなくなった。もはやどちらが勝ってもおかしくはないな」

『うむん? あおっちのが不利じゃないかい?』

「どうかな? 私には、まだ青島が諦めたようには見えない。逆に斉藤には余裕が無いように見える。有利なタレントを持つはずが、要所要所でひっくり返された結果、疑心暗鬼に陥っているんだろう。よくない傾向だ」

『おおう……』

 武瑠の解説に、クリスが息を呑んだ。




「……やってくれたね。それを壊されちゃあコイツも用無しだね」

 言いながらリモコントリガーを格納領域に戻してしまう洋介。

 それを見つめながら和也は顔をしかめた。

 レアタレント“スタイルチェンジ”は利便性に富んだタレントだ。しかし、いくつかの欠点があった。

 まず、その多様さから使いこなすのが難しいこと。そして、格納領域が通常より小さいことだ。

 この辺りはひばりも和也も同じ悩みを抱えていた。

 つまり、便利な一般ツールや武器ツールの予備などをそう多くは持てない。

 現状では、洋介のアバターがなにをどれだけ持っているかわからない辺りが和也にとって怖いところだ。

「……この距離でだって!」

 和也が声を上げると、ブレストアーマーが緑色に染まり、黒いハンマーがハンドガンに変わった。

『あーっと! ここでさらに姿が変わったよーん?! それも射撃タイプらしいよん!』

 その姿にクリスが声を上げ、会場がどよめいた。

 八組側で一喜一憂していたひばりも目を白黒させていた。

「た、大変だよっ!? このままじゃあ青島君やられちゃうっ!?」

「……何で今更?」

 そうつぶやいたのは綾香だ。訝しげな表情で和也を見る。

 さらに七組側のシモーヌが渋面を作っているのに気づいて小さく笑みを浮かべた。

「……ははぁん、もしかして?」

「? 綾香ちゃんどうしたの?」

 そんな綾香に気づいてひばりは彼女を見上げた。

 綾香はひばりの方を見て笑った。

「いや、何でもないよ。それより応援だ。ひばりの声援を聞いたら、洋介の奴張り切るぞ?」

「はぁ。そんなわけないでしょ? けど、応援しないわけにもいかないよね? 頑張れぇっ! 青島く〜ん!」

 小さな体をいっぱいに使って洋介に声援を送るひばり。

 その声を聞いて、洋介は感極まったような顔になった。

「……女神が、女神が僕を応援してくれているっ! これで奮い立たねば男が廃るっ!!」

 言いながら二丁のリボルバーを構える洋介。和也はそんな彼をジト目で見てから気を取り直して銃を構えた。

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