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第五十四話『訓練☆』


 その後、二年八組は午後の授業で正式にリンクネット内での活動を開始された。

 同時に七組も同じ授業は受けていたが、一応別々に授業は行われていた。

 八組担任の滝川教諭は、少し疲れた顔でプレマッチのことを説明していたが、出ている情報代わり映えがしないため割愛する。

 ともあれ、やるからには勝ちたいものでもあり、八組側の代表七人は集まって。操作練習をしながら対策を話し合うことになった。

「つっても七組のデータはないからなあ」

 そうぼやきながらレオタードにスカート型ブースター装備の綾香が大刀を振るった。

 それを秋人のアバターがなんとか受け流す。

「うおっと?! 正直キツいんですけどっ?!」

 悲鳴のような声を挙げ、グレイのボディースーツに大きめのウイングすらスターを装備し、メカニカルブレードを右手に持った秋人が大きく後退した。

 左手の盾に装備したマシンガンで牽制するが、ろくに狙っていないため、弾丸はあさっての方へと飛んでいく。

 乱戦バトルロイヤルモードではなく、決闘デュエルモードなため、ほかの面々へ流れ弾が飛ぶことはないが、命中率が悪すぎである。

「くっそ、かすりもしねーし」

「いや、完全にあさっての方へ飛んでるからな? 牽制にもなってないぞ?」

 悪態をつく秋人に、綾香は大刀を肩にかつぎながらため息をついた。

 綾香はひばりをのぞいた五人と軽く手合わせしたのだが、秋人が一番動かせていなかった。

 真っ赤なメカニカルガントレットとレガースに白い胴着姿という前田俊夫は、はじめのうちはぎこちなかったが、綾香と撃ち合うたびに攻撃と防御が洗練されていき、その戦闘センスには綾香ですら舌を巻くほどだ。ついで立ち合ったのは、槍を手にした黒崎雪菜。黒いボディースーツタイプの衣装の上から、軽装の胸当てを着け、脚部に床面からわずかに浮いて加速する移動ユニットを装備した機動白兵スタイルの彼女は、移動ユニットの制御に手を焼いてはいたものの、槍捌きが想像以上であった。

 以外にも動けていたのが洋介で、グリーンのボディースーツの上からマントを羽織り、二丁のハンドガンにショットガンを駆使して綾香を追いつめたほどだ。

 あかりは露出多めなピンク色のビキニっぽい衣装で、アバターの操作はあまりうまくなかったのだが、四枚装備していた浮遊盾フローティングシールドのコントロールがうまく、これを攻防に利用していた。

 対して秋人は、反射神経は良いのだが、完全に装備に振り回され、まるで良いところがなかった。

 今もまた不器用に、がむしゃらにブレードを振り回しながら突進してきたところを綾香にかわされ、ブースターの操作を誤って床面に激突し、クレーターを作成したところだ。

 その様子に、綾香があきれたように小さく息を吐いた。

「つーかさ。ガンシューティング得意って言ってなかったっけ? なんでブレード装備してるんだ?」

 それを聞いて、クレーターの中心から身を起こす秋人。同時にクレーターが修復され、元の綺麗な床面にもどった。

「いやあ、ブレードはロマンだしなあ」

 軽く頭を掻いて、秋人が笑う。それを見て綾香は苦笑いした。

「まあ、ブレード持ちがロマンなのはわからなくは無いけどな? けど、射撃系に装備し直した方が良くないか?」

「う〜ん。まあ、すこしずつ装備も整理してみるよ」

 綾香に答え、秋人はニカッと笑った。

 それを見て、綾香は小さく肩をすくめながら苦笑いした。

 俊夫、雪菜、あかり、洋介が対戦で操作練習する中、ひばりはひとりでタレントの制御訓練を風華と羽月をコーチに行っていた。

 とにかくやれることが多すぎるため、瞬時にどれを使うかの判断が難しいのだ。それでもめげずにひばりは各色の特性を覚えていく。

 そんな風に、二年八組のリンクネット授業の時間は過ぎていった。

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