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第五十三話『決定! 七人の戦士!』

「つー訳で、悪いみんな。七組と対戦なんて事になっちまった」

 教室に戻り、授業前に事の子細を説明し、綾香は頭を下げた。

 対してクラスの面々は戸惑いの表情を浮かべるものが多い。

 当然だ。すき好んでそんな見せ物じみた対決に出場したがる人間など、そうはいないだろう。

 みんなのその反応に、綾香は顔を上げた。

「それで、出ても構わないっていう奴はいないか? あたし込みで七人見繕わなきゃなんないんだ」

 そう言って教室を見回すと、まっさきに手を挙げたものがいた。

 小さな体躯の少女、ひばりだ。

 それを見て綾香は目を丸くした。

「いいのか? ひばり」

「うん。今朝はあたしが助けてもらったんだし、今度はこっちが協力する番だよ」

 綾香に言われるもにこやかに返すひばり。その顔には迷いもなかった。ついでいく人かが手を挙げはじめた。

「前田に沢井もか? 物好きだな☆」

 楽しそうに挙手する大柄な少年と、イタズラ小僧のような赤毛の少年を見て、綾香は笑った。

「ははっ、楽しそうじゃないか」

「全くだぜ」

 そううそぶく二人も笑顔である。

 そんなふたりにうなずいて、綾香はほかの者へと視線を転じた。

「ほかには……」

 つぶやきの先づ手を挙げるのは、黒崎雪菜に狩羽あかりのふたり。

「黒崎に狩羽も協力してくれるのか?」

 うれしそうに言う綾香に、雪菜は目を閉じた。

「良い修行になりそうだしな。機会は生かした方が良かろう」

「わたしは純粋に面白そうだからだけどね☆」

 つっけんどんに返した雪菜とは正反対に、あかりは楽しげに答えた。そのふたりに笑いながらうなずいた綾香が次に目を留めた人物は、薄茶色の髪をパッとかきあげた。瞬間、綾香は無表情になって教室を見回した。

「ほかにいないか? つーかなんで挙げないんだよタカ。手を挙げろよ!」

 のんびり頭の後ろで手を組んで成り行きを見ていた鷹久を見とがめて声を挙げる綾香。

「いやあ、僕はパスかな」

 鷹久は苦笑いしながら答える。そして、教室の端の方へ目をやった。

「それより、向こうで自己主張してる奴を入れてやれよ。ちょっとあわれだ」

「……えー」

「君たち失敬じゃないかいっ?!」

 鷹久と綾香の態度に声を挙げる洋介。そんな彼に、クラスメイトたちは苦笑いを浮かべるだけだ。

「……はぁ、しかたねーな。足ひっぱんなよ? 洋介」

 言いながらターミナルに洋介の名前を打ち込んだ。

 そうすると、正面の大型投影ディスプレイに、七人目の名前として青島洋介の名前が表示された。それを見てうなずいた綾香はみんなへ振り向いてわらった。

「おっし、これで七人。よろしくな♪ ほかのみんなも応援頼むぜ♪」

 明るく声を挙げた綾香に、クラスメイトらも笑顔になった。

 そうして、クラス対抗戦プレマッチとなる七組対八組のクラスマッチは、正式な学校行事の一環として認められた。

 皇見翔華という破天荒な人物が理事長をしているからこそ通ったイベントであろうことは想像に難くなかった。

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