ミッション遂行?ガンバ涼太!
順調に割り込み投稿でなけりゃ10話。凄い凄いよくやったそのksいメンタルでもよく続いたもんだ!!
って自分を称えないと続かない神無月です。
今回は、何故か文字数余裕の癖に書くことが出来なかったので、急遽削らせ頂きました。本来書きたかった文章消したら滅茶苦茶になりましたーっオワってる。
結論を前書きにもってきちゃいますが、要するに楓の方は恋愛ド下手なようです(笑)
本来のストーリーは、後で見て頂きたいので後程。
※修正したら眠れないので今。渚cが途中から敬語に変わったのは、書く途中から天の人が「渚は後輩だろ?!」と私に指摘して下さったからです(笑)
*mission 4*
学園には様々な場所があり、テニスコートもその1つ。その裏の林は人目につかれないから、5人はファンにバレない様に今日も隠れて昼食をとっている。
「おい、じゃあ向こうで飯食っちまおうぜ。」
いつもなら学園にあるカフェでのんびりしている桜と明莉も、今日は笑いなが隼人と涼太が2人っきりでいる所の陰にきた。
「なあ…1つ聞いていいか?」
隼人は何気ない真顔で涼太に話を持ち出した。
「お前ってさあ…好きな人、ダレ?」
「ええ…?何いきなり。」
涼太はビクリと汗をかく。
「いいから!俺も食ったら言うから。」
隼人たちの後ろでは、木の陰に隠れて3人が見ている。こっそり覗かれているのにも気付かず涼太は、
「…分かった…。誰にも言うなよ?」
とすんなり言ってしまった。
「決まってんだろ。教えない。」
涼太は浅めの深呼吸をすると、隼人の耳元ですっと囁いた。
「じゃあ…。あの……後輩。」
それを聞いて隼人が変に笑い出し、眉がピクリと動いた。
「あーっはっはっはっは!!!おっかしすぎるぜ!」
はっと涼太が振り向いて周囲を確認した時には遅かった。既に大きな木の陰には考輝と明莉と桜が覗き見していた。
「お、お前ら!!」
「へっへっへっ残念でした、今のは全て丸聞こえです。」
女子2人がBBB並みの企む顔を見せた。
「盗聴器より酷えぞそれ!ていうか教えるなって…。」
「教えてないじゃん。聞いただけ。」
桜がもっともな事を言い返し、何も言えなくなる涼太。
「勝った」という目つきで明莉は言った。否定出来ない事実に、涼太はとうとう降参し、照れ隠しにカミングアウト。
「仕方ない…聞いちゃったのなら。教える。そうオレはあいつのことが好き。」
聞いた途端に4人は声を揃えて叫ぶだけ叫ぶ。
「堂ー々ー宣言!!では告白のシチュエーションを…!」
「おい待てよ、オレどうせそんなことしたって…。」
自信なさげかつテンションも失い、涼太の声がかすれていた。
「まずい…。これは本命だね、涼の小学生時代の悲劇ぐらい…。」
桜はわざと小声で言った。役者になったかのような。
涼太は小学生の頃も告白をしたのだが、5人中5人共にふられているという凄い成績(?)を持つ。そしてそれは、メンバーも分かっている。
「ふぅん…、じゃあまた諦めるのかよ。」
つまんなさそうに考輝が言ったこの言葉は、自信消失の涼太の耳にも届いた。
「じゃあまた、あんな目に合うのかよ!?告白して振られるのはもう散々なんだよ!!大体、言い出したのお前だろう!?」
涼太はかっとなって珍しく怒鳴った。からかえる雰囲気ではなくなっていた。少し考輝も「言わなきゃ良かった」と反省した。ここまで彼に怒鳴られると、「殺される」。
「ごめん。そこまで怒るなら。」
気付くと涼太の息も荒くなり、汗が余計に出ていた。
「…そんなに、イヤか?そんなに、あの日のことが最悪だったのか?」
「あ、あああああ。」
顔面真っ赤になって、涼太は頷いた。手も震え、足がガクガクしていた。何故か。
「手伝うっつってんの。それに、寺川って奴簡単にふる奴じゃないね。」
少々無理やりのような気がするが、こうして告白までの準備が始まった。
*mission 5*
「まずは相手のことから!ちゃんと知っておくと、好感度UP!」
ヤケに興奮している桜は、ポンッと涼太の背中を叩いて、そこへちょうど通りかかった渚の方に押した。
4人は邪魔せず、そのまま端によけた。
「あ、あのさあ…えっと…。」
直前になつて涼太が戸惑うと、考輝がカンペを出した。“誕生日とか”
ちらりとそれに目を向け、そのままを声に出す。
「ええっ誕生日いつ?」
「9月10日だけど…。」
何も知らない渚は、疑いもせず答えた。
「じゃあ、今週いつ空いてる?」
「確か、明日ならレッスン無いから…。」
「分かった、ありがとう。じゃあ明日よければ、コートの裏に来て。じゃっ。」
涼太はそれだけ告げておいて、さっさとその場から離れた。余裕ありげな顔をしてみせたが、内心びっしょり汗をかくほど焦っていた。
「お、お帰り~。約束できた?」
陰担当の桜がハイタッチする。
「ま、まあね。」
「今思いを伝えるのは何故嫌なの?」
「うーん…。嫌ではなく今は無理。」
なんだよそれ、明莉がつっこむ。涼太はまたうつむき、自信を失くしたような態度に。
「分かった、じゃあ明日頑張れよ。」
隼人の励ましも、彼に届いていたかが分からない。
*final mission*
次の日の礼拝の後、渚と待ち合わせをしたテニスコートの裏に来た。
場所以外何も知らされなかった渚は、いつものゆっくりな気分で来ていた。
すでに呼び出した本人…青井涼太はテニスコートで待っていた。ここでもまた、汗をかいているが。
「頑張れ!」
とまたまた木の陰側で考輝逹が励ましている。
「わーかってるって!」
そうこうしているうちに、彼の片想いの相手、後輩の寺川渚が近くに来ていた。
「…話があるんだけどさ。」
始まりはそこからだった。涼太は決心している。
「話って、何ですか?」
涼太の手に力が入った。けれど、勇気をもって、遂に打ち明けた。
「…あなたのコトが、す、好…。」
緊迫の瞬間。
長い沈黙だった。
「その言葉は返せません。」
渚からようやく、短い返事が返る。
「えっ…?」
「今まで、沢山優しくしてもらって、楽しかったから今はそう言うのよりも“友達”みたいなのでいたいんです。」
複雑な気持ちだった。可も無く不可も無い結果で、渚は言い残して去った。
「あ、分かった…。」
涼太はそのまま、これ以上何も言わずに4人のもとへ帰ってきた。
何も言い出すことなく。
「…な?12の頃より良いだろ?」
考輝が声をかけたが、自分に跳ね返ってきたかのように反射する。
誰も何も言えない。
これで良かったのかもしれない。結果は良かったと言えるのかもしれない。
恋人より、良き友達を望んだなら。
4人も黙って、この日は別々にレッスンへ行った。
絶対非公開だけど(ていうか見せたくても見せられない)漫画版KRASHでは、渚にフラれた涼ちゃんが、あまりのショックに立ち直れなくなる、…そんなだったよーな気がする。だけど作者が、それ知っときながら考えた初期ストーリーがこちら。
•渚にフラれ、それからムカついてキャラ崩壊して度々過呼吸ア-ンド性格暗くなる。
でも連載開始10話っていうキャラ作り段階で壊れてもねぇ、ってことで廃止。
それでよく考え直して、ちっぽけな頭で思いついたのが「現実逃避する作者の理想」。(なーに言ってんだよ)
好きな人ではなく、例え同い年でなくとも、仲良しの友達でいたい人。話すの楽しくても、それがいいなっていう人も少なからず居るってことで。
でなきゃ、10話で終わってしまうぞという自分自身への警告も兼ねて(笑)
ラブラブとかフラれた時の爽快感とか、似合ってたらこんな終わり方しない。