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KRASH!  作者: 神無月楓
ドイツもコイツもトラブル
83/88

新学期を襲うもの

こんにちは、本来こんな風に普通の登場なんて出来ない筈の神無月です。

知っています。神無月は1ヵ月以上次話を投稿しなかった事を。

知っています。

もう謝りきったと思うので今回は見逃して頂きたい。

多々の事情で物語が進まなくなったのは。本当に自分でもすまないと思っています。

でも!2期または4月からの新作KRASH!は必ず書きますので!

それではどうぞ。


お久しぶりです。


季節もいよいよ2月に近づき始めて、学園の生徒たちは休暇前と変わらない姿で、ニコニコして校門をくぐり抜ける。

光が当たってキラキラ光る真っ白な雪が積もり、木々や校舎の屋根を覆い被せていた。地域の事もあり冬休みが2週間と少しあるシャレンド学園は、無事新学期を迎えた。

そんなわけで1月に学校に来るのは丸々1ヶ月もない。1月中旬といえば、2月の定期考査に向けての準備だとか、来月再来月ほどの重要性はなかった。

シャレンド生の休暇の過ごし方は、それはそれはリッチで豪華なもの。寮生活をしている生徒は帰省して、正月を楽しんだり。ある家ではスキーに行ったり。またある人は別荘で過ごしたり。一般人から見たら、普通に思う人や「いいなあ」と憧れの目でみる人もいるだろう。けれどこんな優雅にまったり過ごした人達が8割以上だったとしたら…。シャレンドの生徒たちがよっぽどのお金持ちであるということになる。


それに比べて、と言うのは5人に対しとっても失礼な言い方になってしまうが、KRASHの冬休みを振り返ると仕事に仕事。あちこちを電車や車に乗せてもらっての移動、学校の寮に帰って来れない日もあったりした。

そんなこんなで、5人の人気アイドルにとったら夏休みも冬休みも同じ。冬の方が期間が少し短くそれだけの違いだった。

「あーあ、もっとゆっくりしたかったな。」

学園でいう“礼拝の時間”になり、寮の中では静かに廊下を歩く生徒の群れ。こんな人混みに紛れるアイドルも久しぶりだな、考輝は男子数人と一緒に喋っていた。

「普段から早起きしてっから俺はいいけど…涼は揺さぶっても蹴飛ばしても、耳に」息吹き掛けても起きなかったんだぜ?」

「ウソだな。」

「耳に息吹き掛けたときなんか寝言言ってたぞ。『~てら…か…』」

「その冗談絶対やめような!?な!?オレ相当な変態じゃねえか。」

「立派な変態だろ。もう。」

「はあ!?」

涼太は全力で否定した。冗談にきまってるのに。いやもしかしたら本当かもしれない。

「休み明け早々そんな冗談聞きたくねえわ。」

「俺たちそこまでの休み無かっただろ。」


今日からはいつも通り朝の礼拝からはじまり、朝食を食べ、そして違うのは朝礼というものが今日あるという事だった。


しかしそんな寂しい1月で、何よりも重要な行事がある。KRASHまたは現・生徒会のメンバーなら誰もが心配している事。学園の今後に関わる大きな行事がひとつだけある。

その名も“次期生徒会役員選挙”。

学園生活の1年の中で言えば、普通と比べて生徒会運営・主催行事が頻繁に出てくるシャレンド学園は生徒会の存在が特に大きい。だからこそ他人事ではいられない。


「明けて早々、選挙始まっちゃうもんね。」

同時刻、桜も寮から出ていた。新学期がこんなに重たいとは…予想もしていなかったなんて云うわけではない。

(生徒会の担う役目が大きすぎるのよ…。)

桜はそんな事を考えていた。

他の4人も同じように心配をしていればいいが、とも思っていた。


今日は新学期一発目で早速、というように生徒会の集まりがある。事務所側はもちろんその事を理解しているので、仕事の予定も生徒会には合わせてある。問題があるのは時間ではなく、生徒会が誰に引き継がれていくのか。立候補して受付に来た生徒が誰なのかを、そしてもう始まった選挙活動の事も、全てを今日の会議で話し合わなければならない。

(頭が痛い、生徒会の事だけ考えても。)

ふと桜は、以前1年生へ生活指導に入った事を思い出した。思い出すほど前の出来事でもなかったが、あまりに態度の悪い姿が印象に残っている。

ろくに人の注意も聞けないような後輩の中から果たして何人マシな人間がいるかは分からない。だからこそ怖いのである。

(今日の放課後は憂鬱ね。)


初日からイライラするとは…桜は生徒会長としての責任を感じていた。これからの学園が決まる瞬間というものに。

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