誰目当て?
こんにちは。神無月です。
今回の話もやらかしました。これは終わらなさそうです…。
その日から、学校でも何故か度々渚に会うようになった。朝の礼拝から(この学校は宗教系であるため)、そして5人の生徒会の仕事から、何かと渚が自分から来てくれてはお手伝いをしてくれていた。
今日の場合-‥
5人のいるクラスは始業前、席に着いて朝勉強を行い、静かに読書をしてチャイムを待っていた。…一部地域は静かではなかったようだが。
「眠い~。」
「ったく、涼太はいつも何時に寝てんの?」
ふわわわと大きなあくびをしながら、涼太は答えた。
「9時。」
「早っ!?」
「冗談だけど。」
そこへ、トントンと可愛くドアをノックする音がした。
「はい、誰でしょう?」
クラスを代表して思いきりドアを開けると、そこに立っていたのはなんと、渚だった。
「あれ?どうしたの?」
「えっと、先生から伝言で…。」
先輩というのもあって緊張している姿は変わっていないが、あまりにKRASHへ近づいているのが不思議だった。桜も何となくそう思っていたし、席に着いて喋ってる4人だって、
「最近あたし逹と近いよね~。もしや男子3人の誰かのコトを…うふふふ。」
「うーふーふじゃねぇよ!んな訳ねーだろ?偶々だろ、偶々。」
そう揉めているうちに、はっと気づくと渚はさっさと居なくなっていた。
「あら~。」
明莉はちえっとつまんなさそうに席に戻る。
「コイツ、どう考えても可笑しいよな、妄想ばっか。なっ、涼太。」
「…。」
それだけではない。
午後の礼拝の後に、5人はダンス教室へ向かう。行く前には必ず、テニスコートの裏の林で待ち合わせしている。これも勿論、KRASHという正体がバレないようにする為だ。
「おーい早よせんかー。」
それぞれ少し大きめのバッグを持って、制服のまま。いつも時間との戦い。
「…ん。」
遅れて走ってきた桜…と、後ろには同じ様にバッグを持って追いかける渚の姿が見えていた。
「…何でいるの?桜、説明を。」
「知らないけど…一緒に行きたいって言うから。」
桜も不思議そうに首を傾げて説明したが、もっと不思議なのは他の4人。「何で?」とは思ったが、仕方無いのでそのまま行くことになった。
(おかしな人ー。これもきっとやまさんの仕組んだことなんだろうけど…。)
前回の話もあり、イメージが悪い明莉は渚のことをあまり良く思わなかった。
教室に来てから準備をする間、5人とも考えていたことを話し合った。
「いきなり後輩達との絡み増えたよな。」
「そうそう、今までそんなことはなかったのに。ここ最近だよ、後輩との交流。」
隼人と桜が言うのも確かにそうだった。KRASHだってまだ後輩な方だけれど、社長の考えなのか他のユニットとは絡みが少ない。嬉しいような嬉しくないような。
「つーか何の必要があったんだ?ダンスの指導以外に伝えたいことでもあったのか?涼、お前何か知ってる?」
「…。」
考輝に聞かれても、涼太は黙っていた。ただ、その話を聞かないようにしていた。
「…知らない。」
とただ一言呟いただけ。
「ええー、じゃあ後は3人の誰かのファンになったとか。」
「それは無いって言ってんだろ。」
「好き、とは言ってないよ。」
明莉は考輝にキレられる前に喋るのをやめ、取りあえず仕度をした。
「まあいいじゃない。後輩の子と、ようやく活動できるようにまでなったってことなんだから。」
桜は4人共悪く言わないよう、何とか方向を逸らせた。
そんなある日のことだった。
涼太が用事で寮に居ない間、隼人と考輝は2人であることを相談していた。
ちょうど消灯1時間前のことだ。
「おい隼人、何か涼太変わったよな。」
「確かにー!アイツ調子のってあの後輩と軽くいちゃついてるよなー。」
「桜も言ってたぜ、その話。」
こういう噂話となると2人はニヤニヤと悪だくみをする。被害者は何人も出ていて、あとでボコボコされそうになっている。
「聞き出そうぜ?」
「ああ、いいぜ?やってみようじゃねえか。…涼なんか上手くいくかどうかな。」
何も知らず、涼太はそのまま部屋へ帰ってきた。
「グフフフフフフフアアアアアアアアクククククククハハハハハ!!」
「やめてそのエンジン音みたいな笑いすんの。それに今、よい子の寝る時間。」
「オレ達悪い子だもんなー!!」
いちゃいちゃしてる(らしい)シーン入ってないのは仕方ないんですっ
そこ入れると原作と違うのもそうだけど
1番は涼太本人が拒否してるからです。
というかそういうのを書くと必ず暴走するので無しで勘弁して下さいよ。
気が向いたら書く。