要は緊張に勝つための
相手に褒められたりした時「意味がわかりませんがw」と答えるのをはじめとして、それがもう最近の口癖になっている神無月です。
日常会話に一度は登場する「意味がわかりませんがw」。逆に意味が分かりません。
さて、私は何週間と休みまして、とうとう季節は夏を過ぎていってしまいそうです。いや、過ぎちゃったかな~?散々暑さで苦しめていったくせに、過ぎるのは早いですね夏の野郎。ぶっ殺してやりたいです。
とにかく休む期間が過去最長でして(全然良い事ではありませんが)、猛スピードで書きました。更新してねえぞって怒られたらひとたまりもないので…。
それでは!久々なのでキャラクターとか崩壊していない事を願いつつ。
引き続きドームの閉じた状態のアリーナにて練習と休憩を続けていた5人。衣装も汗でびしょびしょに濡れてしまった。1時間それで踊っていたら、熱中症になりかねないと、休憩にはアイスが出た。
「こんな時のアイスはサイコーね!」
「おいおい、桜そんなに食べて平気か?痩せるとか言ってたじゃねえか。」
「いいの。痩せたから、最近。」
「多分…お前が思ってるより変わってないぞ。」
「黙ってろ少し。」
桜はフンッとそっぽを向いて、イチゴ味のピンク色アイスを食べていた。
「あ、そういえば。」
桜はしれっとして何かを思い出した。
「みんなは、アイスの2個め食べないの?」
気が進まないのか、隼人以外は要らないと言った。
「いいよ、食べちゃいなよ。あたしは1個でいいから。」
「あらっそう?じゃ遠慮なく。」
桜はすぐにメロン味のアイスに手を伸ばした。
「桜も人の事言えねえな!」
これまた呑気なお嬢様が出現したところで。
「はぁいはい、みんな、全員集合して~。」
5人が休憩の為に座っているパイプ椅子の横で、yamakoが割れた音で手を叩いた。
数秒後、5人が話を聞ける状態になったところで、yamakoは咳払いをした。
「さーあ、あなた達に言うわ。もう本番も近いからね。覚悟は出来てる?」
「いや、全く。」他4名が沈黙した中、即答したのは明莉だった。
「全くって…。」
「全くじゃダメ?じゃあちょっと。」
当然ここは呆れて当然、まさにその様な顔の桜は呆れて喋らなくなった。
「ええっとつまり何、この中で心構えバッチリな人、居ないの?」
「涼は出来てないの?」
「オレ全然。」
涼太は首を横に振った。
ここまでこの会話をだらだら聞いていたyamakoは、大きな溜め息を1つついた。
「何なのよ、あなた達…誰も何も決意をしていないの?」
さっきと違って口を揃えてそれに答える。「はい、そうです。」
「それじゃ困るのは分かってるのヨね?」
もちろんそうです、それは心の中で答えたが、正直に言うと心構えなんてどの程度にすればいいのか、その程度が分かっていなかった。だから、「オイ、お前出来てますって言えよ。」「お前が言えよ!」の繰り返しだけを頭に巡らせていた。
「じゃあ成功は難しいわヨ?」
「分かってます。それに自覚してます。」
脳内の中で最もマシな答え方を引き出して桜が口に出した。
「ふぅーん、そうねえ…。」
他の奴何考えてんだか分からねえ、yamakoは桜以外には問わない事として話を進めた。
「成功する為には、一体何が必要なのか。アイドルまだ2年も経ってないあなた達には、解けるかしら。必要なもの、分かり易く言うと大事な事。」
対して、全員は質問の答えを導き出した。中学2年生のクセにそれも分からないのかと恥ずべき発言は免れたい、という思いで誰も答えなかった。
そして、その空気を察していなかったのか、1人が言い出した。
「元気!そうでしょ?」
文字通り明莉は元気に飛び出したが、その途端事故が起きた。しんと静まってしまったのだ。
…やっちゃった?1人はそんな目をし、もしかしたら正解?と思う人が1人、おいおい、が2人…。
どれにしても目を丸くしたのは、
「明莉らしくて、いいじゃない。」
とにこやかに言ったyamakoの言葉だった。
「え?このいわゆるやっちゃった発言で?」
「むしろこういう方が良いわ、正しいかの判断をするには欠けるけど。」
なるほどじゃあこんなのでもいいんだな、まさかのアホ…単純発言を基準に次々、深く考えずに挙げていくとキリがなかった。
「やる気!根気!歌う気!踊る気!」
「明莉はもういいわ。次ー。」
軽くスルーされた杉浦氏。スネてももうどうにもならない。
「やっぱり、来てくれたファンのみんなに楽しんでもらおうと努力をする事じゃない!」
自信たっぷりに桜が目を輝かせた。
「表現力。」それを考輝がさえぎっていく。
「無視されたあー。それなら歌って盛り上げていくっていう、自分らもみんなも楽しむ事、なんていいよ!」
あれはこれはとどんどん出てくるのが、yamakoが「止め」と言うまで延々と続いた。
「ね?分かってるのヨ、みんな。」
yamakoが言うこの意味、5人にはようやく伝わった。一番必要なもの、自分らが、KRASHがどうしたいのかで必要なものが必ずある。だから、成功させるために必要なのは、結局どんなコンサートにするかという事に限られていくのだ。
「分かってるんなら…それを意識するの。決して難しくないわヨ、これは。いつものコンサートで意識せずに出来てるんなら。簡単にね。」
この言葉は5人を勇気づけ、自信を持たせた。
思ったのですが、長編を書く方って、どれくらい1話に時間をかけて書いているのでしょうか。私が書くのは短い話で話数も多くする予定ですが、長く物語を書くとなると大変だなあといつも思います。それでハイペースで更新されていて。
それでは、次話も宜しくお願いします~。
★P.S 9/25に一部を直しました。




