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KRASH!  作者: 神無月楓
はじけろ!サマースプラッシュ
52/88

補習、どうする

こんにちは。神無月です。

お知らせがあるので活動報告みて下さい。

個人ブログでKRASH!の連載をするので、これが最後の更新になるかもしれません。

ブログのURLは、活動報告に載せておきますので、是非見て下さい。今後はブログで小説を書きます。

KRASHのメンバーには心配もされていたが、隼人は何だかんだいい点を取るんだから、と言われてしまう。5人は揃って一番良い点を取っていると、みんなからも噂された。

そんな中で返されたテストは、隼人が予想していた通りの悪い結果だった。幸いにも補習に呼び出されることはないと分かっても、決して良いことではないのは自覚していた。

5人横一列だったトップから落ちたこと、それだけでも失望されてしまうだろう。そう思った隼人は、点数のことは黙っていた。


ー‥


「なあ、テストどうだったー?」

既に5人は違うクラスなので、考輝に会ったのも廊下で偶然すれ違っただけだった。

「まあまあ、だな。」

「俺もー。ってか、お前のまあまあの基準知らないから。」

考輝が鼻で笑って、A組やD組を訪ねに行った。桜や涼太が、そのクラスにいるからだ。

(あっぶねえ~!考輝はウソ見抜くの得意だから。)

隼人はため息をついた。

廊下にいると女子にも色々付きまとわれるので、休み時間は静かな2年生用階段の所で過ごした。

(ここなら、きっと誰も来ない。)

そんな安心感を持って。

「よかったー!」

「げえっ!?」

隼人の背後から、走って呼んでくる来る女子の声がした。

「探したよー。」

それは、息切れしそうになっている明莉。「酸欠になるかと思った!ふぅー。」

「なれよ酸欠に。」

「あらヒドい。それより、何点だった?」

「点数言うわけないだろ!」

「ごめんごめん。ジョーダン。ね?そんなに悪くなかったでしょ?

明莉に言われると、何というか、凄ーく話しにくい。

「あ、ああ。まあな。」

「ほら~!やっぱドーンといい結果でしょー?」

「あ、ああ。ああ。」

なぜか明莉のペースにのってしまう隼人。ドーンといい結果でしょ、と決めつけられても隼人は何も言えなくなっていた。

「ま、ま当たり前だろ?」

「そうよね!あーみんなの成績聞きたかったんだけど、どこ行っちゃったんだろう…。美図の居場所知ってる?」

「同じクラスのクセに、何でお前が知らねえんだよ。俺が分かるワケねえだろ。」

「そうだよね~‥。あーもう、桜ちゃん!桜ちゃんってば~!!」

そんな慌てた様子で、明莉は桜を探しに教室の方へ戻っていった。

(ったく、アイツ何の為に俺を呼んだワケ。)

まったく、まるで点数悪いこと分かってて聞いてきたみたいじゃねえか。隼人は心の中でそう思った。


B組の教室は、期末テストが返されたたその日から、勉強を教えてもらう教室に変わっていた。点数のいい人が分からない所を教えたり、そもそもここの教室が、放課後補習教室に使われるのだとか。

「志望者も来て良いことにしますが、40点以下の人は必ず来て下さい。」

先生は黒板に大きく「40~補習」と書いた。

生徒はどよめく。

「補習教室はB組とC組で行う事に決定したので、来て下さい。」

(うえ~‥ここでやるのかよ。)

特にこの教室でやるのに問題があるわけではないが、隼人にはそれが「自分がこないといけない」ように思えた。

「俺行ーかない!」

隼人の近くの席の男子が小声で言った。

「何で?」

「そんなの、真面目に出てる奴もすげえよな。フツーそんなの行かねえよ。」

「…そうだよな!」

隼人はそれにのって言った。

本心は、行かなければならないのだろう、という気持ちのままだったが、確かに真面目に行くのも周りからひかれそうだし、KRASHの活動もコンサートを控えているのに停止になってしまう。

(どうすれば…。)

隼人はどうするべきか、迷っていた。先生に絶対つかまりそうなかんじでもなかったのだが、このままできない部分を放っておけば、いずれ呼び出される日も遠くはないだろう。

なんだかんだ、隼人はここに補習に自ら来ることになった。


「あっついなぁ・・・ここの部屋。」

夏休み前からある補習教室は、放課後とはいえ暑い中。

そして目つきの悪い数学の先生が、黒板の前に立ってチョークを握っていた。

「ほら、早く座れ。」

そのあと、何人かが遅れてずらずら入ってきて、BC組会わせて60人くらいが補習にやってきた。

「はい、今からクラス分けします。今日は数学の補習の授業なので、数学で呼び出された人はB組、呼び出されてないけど心配で来た人はC組へ移動してください。」

それは、どういうことなのか、誰も知らなかった。

「なぜ移動するんだ?」

「さあね・・・。先生に教えてもらうか生徒に教わるかの違い?」

「な、なんだよそれ。」

隣の席の男子はつまんなさそうに言った。

「お前、呼び出されてないのにきたヤツだろ、隼人だもんな。だから、成績優秀な上位5名くらいがC組で教えてくれるらしいんだってよ。」

「それは、良いことか?」

「良いに決まってる!あの数学の先生目つきが嫌いでよ。」

「ふうん・・・。」

隼人は薄々、何かしらラッキーなのではないかと思った。


隼人がここB組の隣のC組の教室に、居るだけいた時のことだった。

ここに来た生徒は半数以上だったから、余計暑い。

それにやけに騒がしい。

隼人は

「うるせえな・・・。」

と思いながら席に着いていた時のことだった。


「失礼しまーす。」

がらっとドアを開けて、生徒が4人ほど、教室に入ってきた。

「教えにきましたー!」

「さっそく、わからないことがある人ー!」

その笑顔でこっちを見た顔は、隼人を驚かせた。

「お前ら・・・バカだろ。」

それは、ノートと教科書を持っている以外なんにも変りやしないKRASHの4人だった。

「あ、やっぱり。隼人ここにいたのね。」

「悪いかよ!!」

「いやいや。あたしたちだって。心配したよ~今日突然いなくなったからさ。」

明莉はにっこりして言った。


「それにね、隼人が余裕なんて言ってたけど、ウソ丸わかりだったよ?」

「あっそう・・・。」

「とーにかく。先生にもわざわざ頼まれたんだから、オレたちも頑張る。」

涼太はばっちり準備して言った。

「・・・なんか、ごめんな。」

「いいのいいの。他のみんなも、教えるんだけど・・・。」

桜が教室を見まわすと、他の子はみんなキャーキャーいって席についていなかった。

「キャー!KRASHがここにいるー!!」

「すごっ。隼人ががあたしの席に座ってる!!」

「やれやれ。お前、ここにいても人気者じゃねーか。なにも恥ずかしくねーよ。」

「そうだ・・・けど逆に恥ずかしいww」

今まで、小説家になろうで読んで下さった方、ありがとうございます。

またブログの方でお会いできたらと思います。

もしかしたら、飽きてこっちに帰ってくるかもしませんし。

それでは。

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