普通の生徒として
この蒸し暑さは私にとっての怪物です神無月です。
人一倍の汗かきは、どうにかならないのでしょうか。長袖の人を見ると倒れそうになります。それでもクーラーには気を遣う方です。クーラーをつけても汗が止まらないのは、一体…。
さて今回で記念すべき50話です。それがこんな平凡な話でいいのだろうか、よく分からないけどまあいいか。そういう所だが誰に相談すりゃあいい、と迷い続けながら書いたものです。
更新止まっちゃうかもと自分でビビりましたけど、どうにか投稿です。
それでは。
「ねえ、あんたたち。」
もうすぐ夏休み中のコンサートを控えているので、いつも以上に全力でダンスの練習をし続けるKRASH。
ここ一週間から本格的に練習に入り、コンサートでの立ち位置も確認したり、MCも考えなくてはならないしと大変な忙しさだった。同時に昔の曲の振り付けも思い出し、歌えるように体力づくりもある。
幸いと言っていいのか分からないのだが、今回の夏休みコンサート中に誕生日の人が、KRASHにも知り合いにも居なかった。
今日だって、5人とも来るのはバラバラだったが休まずに長い鏡の前でダンスをひたすら踊り続けている。汗を流して、びしょびしょの白い練習用Tシャツ…。
次期アイドルのオーディションがある為なかなか来られないyamako社長も、合間をぬってはここへ見に来ていた。
オーディションで合格したアイドルの卵達の、先輩の様子を。
色んな現役アイドルに混じって一際目立つ存在を示すKRASHに、yamakoは益々期待した。
「学校のことだけど、今はどう?もう大分落ち着いたんじゃないかと思うけど。」
「ま、まあ、そうですね。少し良くなりました。」
5人の休憩時間を狙って、yamakoは学校で起きた騒動の事を聞いた。
「前みたいに、追いかけられなくなりましたよ~。もうあのときは大変だった。」
例の、KRASHの正体がバレた時のことである。バレた時は、散々生徒に追いかけられたという事件を、まだyamakoは心配してくれていた。
「ならよかったワ。安心した。」
「もう、校内で大変なことになったからね…。」
yamakoはホッとため息をつくと、ちょうど全員揃っていたので、5人全員に言った。
「実は、KRASHにあるお話があります。」
「あるお話?」
「というか、どうしたんスかその喋り方というか口調。」
たしかに合わないわね、とyamakoは気分で変えるのをやめて、普通の口調にもどして喋った。
「つまり、私が話す事は、きちんと聞いてね。」
「つまりになってませんがw」
桜が口を挟んだ。
「…ええっと、学校でも今、まあ普通もしくは順調にそれに近い状態の生活だと思うんだけど、まだ普通じゃない所があるわよね。」
そう言われたKRASHの中にも、思い当たることがあった。きっと後輩達も同じだろう、という点が。
「クラスの…ことですか?」
桜が手を挙げて言った。
「その通り。クラスのことよ。」
yamakoが順序よく説明をし始めた。
「今、5人がいる学級は、普通のクラスに加え芸能人の居る特別な学級。今まで一般人のクラスと芸能人のクラスを行き来してたと思うの。」
5人も頷きながら聞いた。
「せっかく落ち着いてきたのに、芸能人のクラスにいるのもおかしいかなと思ってね。5人それぞれ違うクラスに居るのも経験してほしいから。」
「待ってくださいやまさん!」
すぐに否定をしたのが考輝だった。
「俺達BBBは解散ですか!?」
「それは関係ないでしょ。」
「はい、冗談です。芸能人クラスにいると、芸能人としての活動を、授業に出たとしてカウントされるんじゃないんですか?一般クラスはそれがただの欠席扱いですよ?」
「そんな反論があるだろうと思って、調べたわ。」
yamakoは反論に対する答えを述べた。
「あの学校って、全国から子役とかアイドルとか、何かそういう人達が集まる唯一の場所らしいわね。頭もよくて、芸能人と認められれば欠席も許され、歌やダンス、劇等の芸術に力を入れている一貫校はめったに無いから。」
「そ、そうなの!?」
あかりん驚愕。顎が外れそうになって。
「だから、芸能人のクラスにいなくても、そこは問題無いみたいヨ。それより…。そのクラス馴染むかどうかヨね。」
yamakoの心配はそこにあった。一般のクラスに居る時は、学級委員長だったり凄い力でまとめているが、完全に一般のクラスに入るというのは、またファンに追いかけられるかもしれないというリスク。
「…大丈夫だよね?みんな。」
そんな時、しゃがんで話を聞いていた明莉が立ち上がった。
「大丈夫じゃなかったら、今頃はアイドル辞めてるから!きっと!」
「…そうかもね。」
桜も言った。
「大丈夫です、やまさん。私達きっと、クラスでうまくやっていけますから。」
「それにまあ5人はそこまでバラバラじゃないし。」
こうして次々とそう言ってくれるKRASHに、yamakoはもっと安心した。
(こんなに素晴らしい子供がいるのね。)
「なら、良かったわ。3日後くらいには、完全に移動させるように手続きしとく。ご両親にも、伝えておくわ。」
「「わかりました。」」
「さっ、頑張ってね、練習。」
yamakoは最後にウインクをして
この部屋を出て行った。
「そっかあ、よく考えれば重大な決断だったな。」
「重大だと思ってなかったの!?」
隼人の超のんき発言は、ほんとに威力が高い。
「まあ、いいっしょ。5人それぞれ頑張ろうぜ!」
「おう!」
もう自分達の扱いはプロ、そんな気がして5人は少し嬉しかった。
さあ、次回どうしよう!知らん!もう流れに逆らっても書いてやろうwこれ、私のモットーですので(嘘つけ
次回の話は決まってないですが、取り敢えず書きます。そこから繋がることもありますから。…あるかなあ?w
こんなわけで次回予告ができる漫画や小説、アニメがどれだけ凄いのかあらためて知りました。
それでは、有り難う御座いました。




