一善の道が逸れた!?
こんにちは、こんばんは。ワルが私立に居るのは私の中ではあり得ないです神無月です。
今回はとうとう男らしく荒れた感じになっていきます。とうとうって、これも私神無月のオリジナルだったりしますw書く予定もない(わけじゃないですが)ものだったのでグダグダですね。すみません。
頑張って戦ってね、BBB!
さて翌日。
心配になりながら、でも昨日の事を忘れようとしながら桜は寮から校舎に移る。
(大丈夫かな…。何か問題にならないといいけど…。退学にならないだけ凄く幸運)
と、1階廊下を歩いていると、そんな事を思っているそばから桜の目の前にはBBBが横に並んで、満面の笑みを浮かべている姿。
「何をやっているの?ここで。」
「い、いや別に?ここで一善、て。」
隼人は問題無いアピールをした。
「一善って、何を?」
「挨拶運動Des!」真っ先に答えたのは考輝。桜だって信じるに信じられない。彼は嘘をつくのは天才だから…
「あぁ、そうなの。頑張ってね。」桜はそれ一言だけ言うと、逃げるように立ち去った。悪いけど、私に校長室は似合わないから。
「行ったぞ、桜姉さん」
様子を伺うように、涼太が首をひょいっと出す。隼人も考輝も確認をすると、しめしめ、と思った。
「じゃあ始めるか!」
「一応…だな、挨拶運動って事に変わりはねぇよな。」
3人の魔物は、うっしっしっし…とヤンチャな顔になって笑い声をあげた。
ちょうどその時だ。のっぽでロン毛で痩せた1人の男子生徒が、隼人達の前を通りかかった。
「おや?君達ここで何をしてるんだい?」
その人は、考輝と明莉と同じ2年C組の…呆れる程真面目なお坊っちゃま生徒、天新美図だった。美図は馬鹿馬鹿しいという目で軽蔑している。BBBのような奴とは、まるで正反対だからだ。
「おっちょーどいいーとこにきたな。美図君よ。」
「また馬鹿な事をやってるのかい。悪いけど…」
美図の事は本当に悪ふざけにのらない奴だ、と3人だって分かっていた。
「ま、まあまあまあ。これは挨拶運動だ。気にするな、何も悪くは…」
「怪しいぞ。」
考輝の不思議な笑みも美図には届かず、あっさり見破られた。
「生徒会でしょー?僕だってやろうとて思えば家の力でカンタンに引き摺り落とせるんだからね?これで役員ができるのは凄い。」
「しっ失礼な!」隼人はわざとらしく引いたが、何より美図に色々と言われた生徒会が可哀相だ。
「そうだろ?君達、生徒会がどれだけ重要か分かっているかい?」
「ままま、お前は特別に手伝ってくれ。」
「ええー。」
今日は違う教室での授業(芸能クラス、という特別なクラスの時と、一般クラスの時がある)のため、隼人の居る2年B組に3人が集まった。考輝のC組には明莉と美図が居るから変な行為は出来ないし、涼太のD組は先生だけでなく女子生徒が怖い為。
「おう、昨日夜中まで書いてたアレはどうした?」「ああアレね。コンピューター室にこっそり入ってパソコン1台盗ってきちゃって。」
「おま、やばいだろ」
「冗談。」
涼太がくすりと笑いながらも申し訳なさそうにして、紙を渡した。
活字で印刷されている紙は、涼太本人が言う通り彼が夜中までパソコンで仕上げたもの。内容は、[宿題を廃止しませんか]という題名から…想像がつくだろう。
「おぉ、すげぇさすがだな!小学生の頃もよく出し物の劇の台本作ってたもんな。」
「まぁね。」
よしじゃあ早速コピーをするぞ!3人は自習室に1台あるコピー機に直行した。リズミカルな足取りで。
「俺らの手で宿題がなくなれば!!これぞ一日一善!」
(段々一善じゃなくなってる気がする…)
翌日
いつもより早めに起きて昇降口前、渡り廊下に立った-2年A組とC組の教室からは離れて。昨日コピーして大量に作ったポスターを持って、3人は生徒が通る度にそれを配るのだった。
「どうぞ!宿題廃止運動をしませんか?」
女子にまでペラペラの薄い紙を見せた。
「何…これ?」
書いてあるのは[宿題をなくそう!普段の授業態度や、どれ程自習をしているか、規則を守っているかで変わります。また、テストに強くなれます!]
(こんなの、頭いい人に言われても。どうしようもない。
)
渋々ポスターを受け取った生徒は、相手が文武両道の3人だったから、イヤミにしか聞こえなかった。
「俺ー、遠慮しとくわ。」
「私もー。別にいいや。」退学があまり無い、それを考えてもふざけた真似をしたらアイドル失格-‥そんな事だって隼人達は敵に回している。
「だめかー。捕まらねぇもんだな。こうなったら涼、お前行ってこい。」
「オレかよ!?死んでこいってのと同じだろ。」
考輝からいきなりの命令を下され、あぁあ、と涼太は行く事となった。
向かった先は、寮の出入りをする入り口。男子も女子も通りかかるし、しかも朝は特に寮に居る仲の良い生徒が来る…
「みなさーん、今日から不良をやめませんか?真面目に自習をしませんか?授業をきちんと受け、学校を更に良くしましょう。そうすればきっと宿題はなくなるはずです!」思いっきり叫んだ。無視はされなかった。でも、言うタイミングが悪かった。
ちょうど彼の前を通ったのは、シャツのボタンを空けたりリボンの色を変えたりもうとにかくだらしない格好の男女の集団、紛れもなく不良に出会ってしまったのだ。
明るい茶色の髪の男子が、
「オイ、てめぇ今何つったんだ?えぇ?」
名札には2年と書いてあったのが見えたから、同い年。しかも若干自分より身長は低め。だがいきなり近づいてきて、上から目線をしてくる。
「はいいい?」
「何が不良はヤ•メ•ロ、だ、いい気になりやかって、生徒会め。いつか潰してやろうと思ってたのさ。」(こいつら本当に、シャレンド生なのか?)
規則の厳しいこの学校じゃ、染髪はさすがに怒られるだろう…ましてやこの格好。
つり上がった目のそいつ仲間が言う。
「アタシたちは、あんたみたいな偉い子ぶる奴、嫌いなの。リア充とか。マジ死んでほしい。」
(えぇ!?コイツら何!?BBBの俺らを偉い子!?しかもリア充?おいおいオレのどこ見て言ってんだ?とゆーか早よ2人も来ねぇかなー)
くれぐれも死ねとかアイドルに言うんじやない、正体をバラそうとも思ったくらいだ。それに帰りが遅い時は、必ず来ると言っていたのに…。
その頃。
「どうする?涼太、きっとヤツらに捕まってるぞ。」
考輝は分かっていた。あの時間帯に入り口をうろつくのは、不良組ばかりだと。そして相手がアイドルだろうと関係はない。アイドルだとバレてなくても。
「行くか?」
「おい、ちょっと待て。てめぇら、寮の所にいるバカの仲間だろ?ちょっと来い。」
2人は鋭い視線を感じた。背後からの声は、校内で有名な不良のメンバーの声が聞こえたからだ。
「やばいぞ、考輝。」
「あぁ、かなりヤバい。涼太1人で持つか…」
動けなくなる3人…
「んだよ、余計なお世話なんだよ!殺れ。」
ボスみたいな奴が合図を出すと、早速隣の男子が思いっきり拳をぶつけようと考輝に襲いかかる。
「…ムダだな。だけどよ、俺は平和に戦う事をお薦めするね」
考輝はあっさりそれを交わし、殴り返しもしなかった。暴力なんて自分のする事じゃない、虚しいだけだ。‥ー彼らはとんでもない事に巻き込まれてしまった。
んだこりゃあ、ですね。すみません。どれだけ可哀想な作者かというのがすぐに分かります。
大好きな美図くんがあまり出せなかったというのがショッキングなので…。




