コンサート会議中
どうも、神無月です。
また調子にのって続き書いてしまいましたとさ。
リアリティーの無い話ですが、どうか付き合ってやって下さい。
その日、KRASHは人目につかれないようなところで、次のコンサートについての会議を開いた。
勿論、誰も聞いてないところなんだから、ここで内容を喋るのも秘密だ。
「えー、まずコンサートでのサプライズ案
!誰か考えてきた?それ宿題だったよ?」
まずしっかりと桜がまとめて仕切る。それがKRASHのお決まりだった。
「はーい」
真っ先に大声で手を挙げたのは隼人だった。
「よくある話、アレアレ。んー、えっとー、あ、あん、あー…」
「アンコール?」
「そう、それ。」
隼人は明莉の助言で話を続けた。
「それやったら?いい曲とか、5人の持ち曲を最後に歌う。」
「おー!!」
すぐに2人は賛成した。
桜も明莉も、なんだかんだ言っておいてチャラ男のことを案外頼りにしている。
何故なら…
「エアガン新しいのが発売だってさ!凄くね?格好いいぜ。威力半端ないって。」
「俺今ゲーム没収だし!」
何意味のわからないことを言いあっているのか?1人は身長も体格も行為もデカい車オタク、RYOUTAこと青井涼太。隣でわるだくみしているような顔しているメガネは、ゲーマーでお魚好きで銃マニアKOUKIこと八神考輝。
涼太はPCに関しては神並の実力を発揮できる。ある意味頭もいいのかも?考輝はイタズラにはしるとどうなるか分からない。
他メンバー3人も、何度も被害にあっていてかなり慣れている。そのせいか考輝も学校でしかやらない。
「考えつかなかったーー♪」
「ふざけないでよ!」
ここでストイックな桜も怒鳴った。あまりにも真剣に考えてこない2人にウンザリしていた。
「いい?大事なんだからね!?事務所の方がわざわざ私たちに決めさせてくれてるんだから!」
廊下に桜の高い声が響き渡る。
さすがにその目からは、男子2人もあきらめたようだ。
「なんだよ…別にいいじゃん、決まってなくても。」
「そうだよ、俺達だって考えてきてはいるけどさぁ…‥、どこまで自由なのかわかんないっていうか?そりゃあやりたいことあるけどよ。」
確かに考輝の言うことも間違ってはいなかった。どこまでしてもいい演出なのかが明確にはされていない。
「自由なんじゃないの??」
「分かんない。」
「だろ?」
考輝も言った。これには誰も言うことは焦かった。
「そう…だね。」
一気に黙りこんでしまった4人。そんなメンバーをよそに、隼人はまた呼びかけた。
「ならさ、最後の最後?例えば3回目のアンコールで、“ページ”を歌わない?KRASHの持ち歌として、俺はあれが一番好き。…ごめん、それしか思いつかない。」
けれど全員、否定しなかった。
否定のひの字もなかった。
「さーんせーい!!あたしもあの曲は超好き!!本当に!」
明莉のバカでかい声が廊下にまた響いた。
これには桜も否定できなかった。むしろ採用しようと思った。
「平和な曲だよね。」
変な感想をここで述べる涼太。
「ファンの皆さんには是非聴いていただきたい曲!そうだよね!?」
「うん!」
たいていKRASHは、5人全員の曲よりもソロやカップリング、4人なんていう曲の方が圧倒的に多い。コンサート当日はKRASH用に歌詞が割り当てられるが、それでも数は下回る。同じ事務所のアイドルの曲まで歌ってもだ。
そんな中での、5人の曲。
この曲は、忘れられない曲だった。
それが、最後の最後にと言った曲名である
「ページ」なのだった。