やまさん、休み頂戴!
今度から1話ずつ細かくしていこうかなという野望を抱いております神無月です。
理由?
話数が増えてカッコイいだろう?!
春といえば楽しいこと沢山なイメージもあり、出掛けるのにはピッタリな季節。
だけどもKRASHがもし外出先でファンの大群に会ってしまえば大騒ぎ。だから夏休みのコンサートに向けての練習ばかりが続いていた。
「やまさーん、私たちそんなのつまんないですよ~。折角学力も安定してきたって先生に言われたんですから~!」
ダンスのレッスン教室内では、最近その明莉の我が儘ばかりが聞こえた。桜は練習に専念してPVを見まくっていたが、隼人はちゃんと聞いていたし、考輝も涼太も同じように我が儘言いたい思いがムズムズしていた。
その度yamakoはとても悩む。
「いい?KRASHの正体があの有名なシャレンド学園内で広まってないのは、私の勢力があるからっていう事を忘れないでね?」
「そうなんスか?」
「あ、当たり前ヨ、コネよコネ…。」
気をとり直して、yamakoはサッとスケジュールを出し、パラパラページを捲りながら考えこんでいた。
「うーん…。今度の日曜日が空いてる。少し遅いけどお花見する?あ、私も学校の友達の名前知りたいから、連れて来てもいいわヨ。」
「お花見!?」
「いいんですか!?いや、KRASHが居ると大騒ぎになるって…。」
友達大好き友達多い桜は大喜びしてはしゃぎまわった。あの清楚な彼女のこんな姿、見た事が無い。
「大丈夫、それも学校とのコネで。」
「そうですか…。やりますねぇやまさん。」
「(子供にコネなんて言われても…)ただし!条件があるわヨ。」
yamakoは人差し指を立てて突き出した。
「それは…日曜日までに猛練習して、5曲のフリとステージの動きを覚えること!」
沈黙。ヒューっと冷たい風が吹く。
「何ソレ何ソレ何ソレ何ソレ何ソレ~!!そんなの無茶でしょ!?」
隼人が苦笑いして反論した。でも彼の頭には今、できるとしか入っていない。
もっと心配なのは、逆に不安感を持たない人だ。
「まー何とかなるっしょ!」
と自信を持って言う涼太。瞬間的に桜の視線はそちらに向いた。
「って、分かってんのか?もう日曜まで何日かしか無いのに、日数よりも多い曲なんか…。」
「考輝、そんな心配いらねえって。だって1曲1分程度だろ?1番しか歌わないんだから。なら今からもうやろうぜ。つべこべ言う暇あるんなら。」
yamakoもやりすぎに今後悔していたが、涼太の真剣さ、正論に感心してしまった。
「(まあいいわよね。)じゃあ、この5曲ね。」
いつものようにダンスビデオとCDを渡し、yamakoは部屋を出ていった。静まるへ部屋に取り残された5人は、戸惑ってCDを見つめていた。
「え、まずどの曲からやっていくの?」
「それは任せて、ステージに舞う蝶にするのは私の役目よ!」
5人が輪になっている所へ来たのは、KRASHのダンスの先生である水無月陽花だった。先生は不満になって動けない5人に、これからの猛特訓についての話した。
「5曲の振り付けは、いつも通りこのビデオ見て覚えて。直しはそれから。で、これ終わったらステージでの動きを大まかに教えるから。」
そう聞いて、5人共又そのビデオとCDに目を向けた。
「あ、もし不安でも大丈夫よ、私が始めは一緒に踊るから。」
びっくりした~、という顔で先生を見てから、5人はそれぞれの位置に立った。
中央には先生が立って、後ろを振り向きカウントしながら指導した。
(…これ、大丈夫なのか?)
小声で考輝が、隼人に話しかけると、
(たた多分なー。もし終わったら天国だぜ?俺達天国だぜ?)
(…頑張り過ぎて天国行くんじゃねえぞ。)
やまさん、これから先の私の友達にも休みをあげて下さい。
ヤマコ 種族:神 能力:休日を与える程度の能力
おかしいやろ、東●かこれは(笑)




