表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

1

『里美です。明日、映画見に行かない? 時間は……そうね、渋谷駅東口のバスターミナルにお昼の11時で。今夜は10時くらいまでなら起きてるから、都合が悪かったら連絡して? じゃあ明日ね』


仕事から帰宅して、留守番電話に残されていた里美からのメッセージを聞いた時には、既に夜中の12時を回っていた。


「都合を考えてくれるなら、数日前に言ってくれたらいいのに」


などと電話機に向けて言ってみたりする。


もちろん、何か返事があるわけも無く。


言葉に出来ないやり切れなさが、溜め息となって体から抜けていった。


冷蔵庫から缶ビールを取り出し、喉の奥へと流し込んだ。


冷えた缶を持つ指先の感覚が変わっていく。


窓の向こうには、アンバランスな街の灯りが点在していた。


明日の約束に間に合う時間に起きられるかどうか……


そんな気掛かりが胸をかすめた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ