除夜の鐘
Written in Japanese.
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今日は、大晦日。大晦日にしては、昼は暖かかった。
私は、今日中に特にすることもなく、リビングでだらりと過ごした。気付くと、いつの間にかリビングのカーテンは閉められ、電気がついていた。'もう夜なの'と思い、カーテンを少し捲ると、外は真っ暗になっていた。
「そうだよ、かなこ、夜だよ」
先に心に思っていたことが、声に出ていたようだ。
「起きてから、ほとんど椅子に座って、何もしてないけど、大丈夫」
母は、心配そうに聞いてきた。
「大丈夫、大丈夫に決まってるじゃん。どうして、そんなこと聞くの」
「気になったから、ごめん」
「蕎麦、食べたら、お寺に行かない、除夜の鐘、聴きに」
私は、蕎麦を食べながら、妹に聞いた。
「お母さんは、 行かないよ。寒いから」
妹が答える前に、母が応えた。
「私も、行かないよ、ゆうたと鐘聴きに行くから」
「えー。私も、一緒に…」
「お姉ちゃんは、私とゆうたの邪魔をするの? お姉ちゃんと言ってもつまらないし、あ、1人で行くのだったら、別にいいよ」
妹は、けんもほろろな対応だった。
「むぅ…」
「かなこも、いい大人なんだから、邪魔しないの。まみも、そんな態度でお姉ちゃんに接しないの」
「お母さん…」
「まあ、いいわ。お姉ちゃんも行こうか」
私は、普段着で、妹は、華やかな着物で、お寺に向かった。
妹は、そのままゆうたさんと初詣に行くらしい。
「こんばんは、久しぶりです。おねえさん」
「久しぶりです。ゆうたさん」
「お姉ちゃんが、どうしてもってついてきたんだけど、ごめんね」
「全然構わないよ」
私と妹の彼氏、ゆうたとは面識がある。
「私たちは、このあと初詣いくから。お姉ちゃんは帰るよね?」
「え、まなちゃん、お姉さんも初詣行かれます? 行かれるんでしたら、一緒に」
「私は、1度家に帰って、出直す。寒いし、邪魔するのは、悪いわ」
「邪魔じゃなんて…」
私は、2人を背にして、踵を反対にした。
一瞬、振り返った私にまなは、あっかんべーをした。ゆうたは、私に向かって、笑顔を向けた。
私とゆうたは、まなに隠れて浮気をしていた。
完




