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弾丸の雨を降らせたい  作者: 代永 並木


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第14話 隠し台詞

「……13発使ってるな」


 戦う前にインベントリの中を確認していた時から13発減っている。

 ハンドガン時点でも10発当てれば倒せた為、この銃ならもっと少なくても倒せただろう。

 だいぶ無駄撃ちをしてしまった。


 ……これまさか――あぁ、連射高いわ。


 基本ステータスしか確認していなかったのが仇となった。

 しっかりと詳細ステータスを見ると、連射能力の数値が高くなっていた。

 意図的に上げたつもりは無いが、気付かないうちに上がっていたのだろう。

 モデルとした銃も連射性能が高い為、ある種正しいと言える。


 連射性能が高いと弾を撃つ間隔が短い。

 つまり敵を素早く倒せると言う事なので、決して悪い話でも無い。

 しかし、高いとフルオートの欠点が如実に現れるのだ。


 引き金を引くと、短い間隔で弾が出る。

 それはつまり、弾の消費が早いという事であり、少し引き金を引くだけで想定以上の弾が出てしまう事を指す。

 特にこの銃は弾倉が無い為、際限(さいげん)無く弾が出る恐れがある。

 油断して引き金を引きっぱなしにしていたら、弾切れを起こしてしまい、モンスターにボコボコにされるなんて事態も考えられる。


 ……フルオートは、いざと言う時や硬い敵相手でも無きゃ封印するかな? なら単発か……あぁいや、あれがあったな。


 付けられる機能を思い出した。

 あれなら弾を節約しながら、単発よりも高いDPSを出せる。

 まだ付けていないが、少し軽鉱石を買えば付けられた筈。

 スライムを倒しつつ、街に戻り武器屋で軽鉱石を購入する。

 そして、もう1つの機能を銃に取り付けた。


「よし、OK」

「おぉ、鍛冶師のスキルを使ってるな。何をしているんだ?」


 武器屋から出ずにカスタマイズをやっていた為、店員の男性に話し掛けられた。


「付け忘れてた機能があったから付けただけ」

「そうか。おぉ、新しく銃を作ったのか」

「いや、ボス素材と軽鉱石で前に使ってた銃を改造した」

「あの銃を? まさか、そんな事出来たのか」

「出来たのか?」


 男性の言葉に違和感があり、聞き返す。

 鍛冶師のスキルで武器を強化出来ると、この男性NPCから前に聞いていた。

 なのに出来たのか? と言う質問には疑問を感じる。


「あの銃は余り弄れないって有名な銃なんだよ。ロストテクノロジーがどうとかで、そんな改造を施せたのは嬢ちゃんが初めてだな。銃でボスを倒した事と言い凄い嬢ちゃんだ」


 ……あぁ、なるほど、隠し条件が銃を使ったボス討伐なのか。


 条件を達成したから、NPCのセリフが変わったと考えられる。

 銃でボスを倒したとわざわざ言う事、ロストテクノロジーと言う設定の開示。

 AIに一定条件を達成したプレイヤー用に、セリフが変わる設定を入れていたのだろう。

 こんなところまでちゃんと凝っているとは、驚きだ。


 ……あっ、ロストテクノロジーは、銃の説明に書いてあった気がする。


 武器説明をじっくりとは見ていないから、確証は無い。

 ただ、そのような事が書いてあった気がした。


「何か条件達成したのかな?」

「有り得るな。古代技術で本来の能力を封印しているなんてのは噂話に聞いた事はあった」

「よく分からないけど、偶然達成出来たならラッキーだな」

「確かにラッキーだな。だがその銃に真摯に向き合ったから為せた事だ。運命を引き寄せたって事だ」

「運命を引き寄せたか。そりゃ良いな」


 話を終えて店を出る。

 次の街へ向かう為に、北の道に進む。

 あれは隠し条件達成後に、特定NPCに話しかけると起きるイベントなのだろう。

 最後の台詞は、運営の言葉な気がした。

 本当にそうならプレイヤーとしては、嬉しいサービスだ。


「PKに会いませんように」


 そう祈りながら北の道を北上する。

 PKに気を付けて、警戒しながら進む。

 また殺されるのは遠慮したい。

 まだ勝てる相手では無いから、遭遇を避けたい。

 次の街、ローロへ向かっていく。

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