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25 さらばプリンセス(1)(恐怖のスペースチュータープロジェクト)

ある日妹のマーガレットが歩いていると何かの鳴き声がした。


斜め上の方から聞こえてくるので見上げると、すぐそばの家の屋根下にアマツバメの巣があり、その雛たちがいたのだが、親は餌を探しに行っているようで姿が見えず、雛たちだけになっていて、そのすぐそばに大きな蛇が迫っていて今にも雛たちに飛びかかって飲み込もうとしていた。雛たちは助けを求めていたのだ。


「ママー、ママー、蛇に食べられちゃう。助けて!」 


それを見たマーガレットは、素早く運動会の時に使ったのと同じ魔法、すなわち相手を固めて石にしてしまう魔法を使った。


すると蛇は固まって動けなくなってしまった。その時空から母親が飛んできた。餌探しから帰ってきたらしい。親ツバメは

「子供たちを助けてくださってありがとうございました。いつかきっとこの御恩はお返しします」


マーガレットは笑顔で

「お返しなんていらないわ。とにかく子供達を元気に育ててね」

 それから数日後、プリンセス、マーガレットや生徒たちが授業を受けている時に、学校の上空から円盤がゆっくりと舞い降りてきた。


そして校舎のすぐ上に差しかかると円板の底から黒いバリアーを発し始めた。黒いバリアーは瞬く間に学校の3つの建物のうち1号館と2号館を覆ってしまい、円盤はそのまま校舎の上に浮かんでいる。


円盤の中には宇宙人が何人かいて、その中の一人がモニターを通して校舎の中のある女学生と対話をしている。


宇宙人は

「この校舎の優秀な女子学生たち全員を我々の惑星に連れて行き、我々の子供たちのチューター(家庭教師)をさせるという壮大な計画なのだ。


今、この校舎は我々が開発した、大気圏の熱にも宇宙空間の移動にも耐えられる特殊なバリアーで覆われているのだ。この円盤でバリアーに覆われた校舎ごと引っ張って我が惑星に運んでいくという寸法だ」


 宇宙人と校舎内の一人の女子生徒が通信している事に気づいたコパンのパピヨンちゃんは、そのことをプリンセスに高速テレパシーで知らせた。


ちょうど昼休みだったので、プリンセスはすぐに現場へと急いだ。するとその女子生徒が円盤の宇宙人と交信している最中だった。


「私は一年前からこの学校の生徒になりすまして綿密な調査をしてきました。そして遂に今日、念願の壮大な計画を実行する時が来たのです。心の底からおめでとうと言いたいです。うっ、誰だ、そこにいるのは?」


柱の影に隠れていたプリンセスが女の前に現れた。

「生徒たちを宇宙へ連れて行くなんて、そんな勝手なことが許されるわけないでしょ」



「我々の惑星は高度な文明を誇っているのだ。ここの女学生たちは家庭教師をする代わりに一生何不自由なく好きなように暮らせるのだ。それも何の悩みも苦労もなく、だ。むしろ感謝してもらいたいくらいだよ」


「何ですって?それじゃ女性にとって大切な恋愛は?結婚は?どうでもいいというの?」


「そんなこと私には関係ないね。お前がいくらか魔法を使えることは既に調査済みさ。だからこそ運動会の事件でお前の体力を消耗させたのさ。


しかもお前はこの張り巡らされたバリアー、つまりこの校舎から出ることはできないから、やはりお前も恋をすることなく一生家庭教師をするのだ。


ありがたいと思え。あと25分で地球とはおさらばだ。ところで私自身は宇宙人ではない。彼らによって作られたアンドロイドなのだ。これで私の任務は終わったのだ」 

すると女はジューという音を出して溶けてしまった。

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