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30 プリンセス リターンズ(3)復活

「よくも邪魔をしてくれたな。それでは先にお前の記憶を消してやる。おっと、さっきのような妙なマネをできないようにしないとな」 


するとシュルシュルと赤い二本のロープのようなものが伸びてきてマーガレットの両腕にそれぞれ巻きついた。


「これじゃ魔法が使えないわ。それに記憶を消されるなんて嫌よ。お姉さま、助けて!」


するとブチっという音がして赤い紐はそれぞれ真ん中で切れてしまった。いつのまにかマーガレットの前には両手を広げたプリンセスがいて、しかも二人はフラワーバリアーのバルーンの中にいた。


「マーガレット、もう大丈夫よ」

「お姉さま!」 


すると狐男は

「これは面白い。お前も記憶を消去されたいというわけか」

「ふふふふ。そううまくいくかしら」

 

アルテミス星で療養してきたプリンセスは体力が回復しただけでなく、以前にもましてパワフルになっているように思われた。


「分身魔法!」 

と叫ぶとプリンセスがちょうど忍者の分身の術のように5人、6人、10人、20人と増えて狐男を四方から囲んでいて、それぞれのプリンセスが笑いながら狐男を見ているのだ。


「うわー、幻惑されて脳波が乱れている。どれが本物かわからない。ええい、記憶消去装置をフルパワーにして記憶消去光線を360度四方に発射するのだ!」

 

すると記憶除去装置はフルパワーになって作動し始めたが、

「しまった!この装置はまだ試作段階であり、フルパワーには耐えられないことを忘れていた」


その瞬間フルパワーに耐えられなくなった記憶除去装置はドッカーンという音と共に爆発したが、既に発射されていた記憶除去光線の一つが本物のプリンセスの方へ進んでいき、その瞬間プリンセスが張ったフラワーバリアーで跳ね返されて狐男はその光線を浴びてしまった。


「ウグッ、こんなバカな。俺自身が記憶消去光線を浴びてしまった!」


「私は誰なんだ。ここで一体何をしているのだ。とにかくここから抜け出そう」


するとプリンセスは

「純真な生徒を騙してお金を探させて、そのお金は自分のものにし、しかもその生徒の記憶を消去しようとするなんて。こんな卑劣な行為、絶対に許せないわ。どうしようか。あっ、そこに松の木がある。松の木よ、葉っぱを少し分けてちょうだい。悪者を懲らしめたいの」


 松の木は

「了解です、お嬢様」


「松葉手裏剣!」


プリンセスが叫ぶやいなやピュピュピュという音をさせて大量の松の葉がすごい速さで飛んでいき、次々に狐男の体に垂直に突き刺さった。


「ぎゃー、助けてくれー。イ、イタタタ」


 その後お金は社会福祉団体に寄付され、和世ちゃんは受験勉強に集中した。事件が無事解決し、二人の姉妹は再会できたこと、プリンセスが元気になったことを喜び合った。


「今日は久しぶりにヴァイオリンを弾くわ。曲はクライスラーの愛のあいさつとクロード・ドビュッシーの美しい夕暮れよ。また楽しい女子高生活しましょうね」

「お姉さまが元気になってとーっても嬉しいわ。またあんみつおごってね」

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