7話
「神がエイリアン化?ほんとに頭大丈夫か?渡ぅ。」
...っ!。
「あれは、俺?」
「なんで俺がエイリアンに化けてるんだ?」
試験を見物している、未来渡の兄、未来司は状況が分からないようだった。
「司くん、静かに。」
雨空はまたもやニコニコしながら見物している。
「やはり君たち兄弟は...。」
「渡はエイリアンの事を知らなかったんですよね?雨空さん?」
愛音は動揺しながら雨空に聞く。
「さぁ?どうだろうね?」
雨空は簡単には答えてくれなかった。
渡、とにかく頑張って...!。
愛音は祈ることしか出来なかった。
「とにかく今は、お前を...全力で殺す!」
「ハッ!ただの人間のお前がどうやって俺を殺すんだ?武器にはなれないじゃないか。」
たしかに。今の俺は武器にはなれない。
だが、「俺にだって能力ぐらいあんだよ、クソ兄貴っ!」
その瞬間、俺は兄貴の頭に何発も弾を入れた。
そしてその次の瞬間、ツクヨミは頭から血を吹き出し倒れた。
「お前は、いったい?ナンダ?オマエハ何者ナンダ?」
ツクヨミはそう言って消えた。
試験が終わると、雨空が渡の所へ近づく。
「俺、合格ですか?」
すると雨空は満面の笑みで「合格!君にも花丸あげちゃいます!」
俺はそう言われ、どこかホッとしたのだった。
試験が終わった後、私たち二人は、何故か私たちが通っている学校へ来ていた。
なんで学校来たんだろ?
「君たちの教室は、ここだね、2人とも、自分の席に着いてくれるかい?」
訳が分からないまま、私と渡は各々の席へ座る。
「とりあえず、まずは指紋と顔を登録するね。」
へー、学校の勉強机ってハイスペックなんだね。
へー。
私はもう何も驚かなくなっていた。
登録が終わると、雨空さんは「とりあえず、机触って。そしたらある場所へ勝手に移動するから。」
そう言われ、机に手をつける。
すると一瞬である場所へ移った。
そこはめちゃくちゃ広い部屋で、仕切りやドアなどはなく、長いテーブルと机だけが見えた。
「ここは?」
「ARS隊員用のメンテナンスルームでーす!」
「姉さん説明してあげて〜。」
雨空さんの後ろにずっといたりいさんが説明を始める。
「このメンテナンスルームは、エイリアンと戦った後に、消毒と、血を落とすために、温泉を完備しています。それと、今度渡すけど、武器のメンテナンスもここでできるし、汚れた戦闘服などもここで洗うわ。」
「あの〜、すいません、質問なんですが...。」
私は気になったことを聞く。
「今、温泉などがあると仰いましたが、仕切りもなければドアもないのですが?」
流石に丸裸なんて事ないよね??
「あら、ごめんなさい、忘れてたわ。こっちへ来て。」
私たちはりいさんの後を着いていく。
「愛音さんはここに手をかざしてみて。渡くんはここ。」
手をかざすと、ウィーンと音がし、お互いの姿が見えなくなった。
え、なにこれ!
「ここに手をかざすとね、声は聞こえるんだけど、異性の姿が見えなくなるの。」
す、すっげぇぇ!
「もう1回同じ所に手をかざすとまた見えるようになるわ。」
言われた通りにすると、お互いの姿が見えた。
近未来感半端ないわー!!
「ちなみに、この長机は会議用とかですか?」
渡がそう聞くと、「そう、作戦会議とかに使うわ。」
へぇぇ、そうなんだ。
「それと、ここにあるお菓子や飲み物も自由に食べていいわ。私はコーヒーがおすすめ。」
へー、手厚いわー。
「元の教室に戻る時は、ここに立つと戻れるわ。」
言われて立つと、ほんとに戻れた。
「そしてもう一つ、ARSの隊員、しかも、特攻隊1番隊の子しか入れない場所がありまーす!」
雨空さんは笑って言う。
「ついてきて!」
そう言われ、学校の校門へ来た。
「ここに顔をうつして!」
インターホンのようなものに顔をうつした。
すると
「な、なにここー!!!?」
そう、そこは、
「ARS特攻隊1番隊専用の寮でーす!」
めっちゃくちゃ広くて、綺麗な部屋だった。




