21話
『あなたも、私のことを『弱い』って言うのね、』
『だって、事実でしょ。』
『そうね、、、。』
結局、この子も同じなんだ。あの人達と。
『でもね、『弱い』ってのは、悪いことじゃない。むしろ、ヴィーラを弱い者扱いする人の方が弱い。』
『え?』
『弱いっていうことは、人の気持ちが分かる人だと、私は思う。むしろ、弱い人の方が強いと思う。』
『だって、人のことを弱い者扱いするやつらは、人の痛み、気持ちが分からない、でもヴィーラは違うでしょ?だって、あなたの言葉からは、悪意を感じない。ただ、自分の気持ちを正直に私にぶつけただけ。』
『むしろ、ヴィーラは弱さを持ってるけど、それは逆に強さを持っていると思う。例えば、ヴィーラが畑で野菜を育ててるとして、それを盗まれたら、嫌な気持ちになるでしょ?んで、みんなの言う普通なら、悪口ぐらい言う、でも、ヴィーラは決して言わない。何故かって?言われる痛みを知ってるから。』
私は、涙しながら聞いている。
『だからね、あなたが頑張ったご褒美で、私にだけは、悪口も、愚痴も言っていい、私は全部受け止めるから。』
『...っ!ありがとう...。』
泣きながら言った。
『で、もうひとつ、あなたにアドバイス。』
『え?』
『人に対して、怒ることを覚えてほしい。』
『あなたは、全て自分に吸収させてしまっている、そのままだと、いつかあなたは間違いなく、壊れる。だから、少しずつでいいから、周りに対して、怒って。怒ることは何も悪いことじゃない。あ、理不尽に怒るのは絶対ダメね。これ約束。』
『うん。』
『あとは、無理、とか思ったら、必ず私のこと思い出して。私は絶対、あなたの味方だから。』
「無理なんかじゃないわ!」
「私は、勝つのよ!」
「杖よ、この男に毒を与えなさい!」
私はこの『なんでもできる杖』に命令した。
「お、ヴィーラさん、すごいねー!でも、、、」
司は銃でヴィーラの心臓に攻撃したのだった。
「あれ、私、死んだんじゃ?」
「試験中なのに、死ねるわけないでしょー。」
「でも、負けたのね、私。」
「やっぱり、私は弱い。」
「あなたは弱くない、強い人さ。」
「え?」
「俺もあなたの味方さ。」
「俺、も?ってどういう?」
「そのうちわかるよ〜!」
私は結局勝てなかった、でも、何故かこの人は懐かしく感じた。
「勝ちたかったな...。」
でも、何故か気分がいい、こんなの初めてだ。




