11話
「アイマスク?」
突拍子もない発言に頭が追いつかない。
「そう、そしてなんと、手で操作できちゃいます!」
雨空さんはパチンとウィンクする。
「ま、まぁ、それでいい、かな?」
私は曖昧な返事をする。
「じゃ、シュエさん、よろしく〜!」
「わかったヨ、ソダネ、5分待つネ」
ー5分後ー
「できたヨ、愛音、試してネ、戦闘服は音羽と同じピンク色にしたヨ」
そう言われ渡されたのは、戦闘服と、ハート柄のアイマスクだった。
「シュエさん、使い方分からないので教えてください。」
「わかったヨ。まず、戦闘服着るネ」
私はすぐ着替えた。
「アイマスクを普通に着けるネ。」
「はい。」
アイマスクを着けると、ピピッと音が鳴って、私の視界にはスクリーンが出てきた。
「な、なにこれー!!?」
流石にこれはめちゃくちゃ驚く。
普通に渡や雨空さん達が見えるし、時間と、いくつかの選択画面が出てきた。
主に『ウイルスを与える』『保護膜を展開する』『現場の状況確認』『敵の情報を検索する』『自分の身体の情報を得る』『仲間と連絡を取る』というものだった。
「1つずつ試すネ」
「は、はいっ!」
私がそう言うと、シュエさんはアバターを作った。
「まずはこれにウイルスを与えるネ、愛音、コイツに触るネ」
そう言われ触る。
「触ったらウイルスを与えるを選択するネ、まずは手の指を選択画面のとこに置くネ、そうすると自動でウイルスを与えることができるヨ。」
私は恐る恐る指を動かす。画面に触れたのか、ピッと音がし、アバターは苦しみ出した。
「できたっ!」
そう言うとシュエさんは珍しくニコッとし、「上出来ネ、ちなみに選択する時は、足の指でもできるから、時間ある時やってみてヨネ。次は保護膜を展開するを指で押すネ。」
押すと、私の周りに円型のピンク色のシールドができた。
「これで周りの人を守れるネ。次は現場状況の確認ネ」
押すと、渡や、音羽さんなどの状況が出てきて、当然今は戦闘中ではないので『無事』と書かれている。
「戦闘中で仲間に危険が起きている時、『危険状態』と書かれるから、要チェックネ、次は敵の情報を検索するを押すネ」
押すと、前にいるアバターの、体力や、何星のエイリアンなのか書かれている、今は『シュエ星』と書かれていて、笑ってしまった。
「何がおかしいネ?」
いかんいかん。今は真面目にいなきゃ。
「なんでもないです。」
「ソウカ、次は自分の身体の情報を得るを押すネ」
押すと、私の身体の情報が出た。書いてあることとしては、健康状態、傷はあるのか、体力、などだ。
「最後は仲間と連絡を取るを押すネ」
押すと、特攻隊1番隊の隊員の名前、顔写真が出てきた。例えば雨空さんや、りいさんなど。
「試しに誰かに連絡するネ」
「じゃ、じゃあ。」
そう言い、スクリーンを押す。
すると、「お、僕にかけたんだね!嬉しいなぁ♡」
「はーい、雨空でーっす!」
そう、雨空さんにかけたのだ。
「こんなとこあるネ、ちなみに、雨空達が持っているメガネの機能は全てそのアイマスクに入ってるカラ、愛音はメガネなしネ、渡、これメガネヨ。」
そう言ってシュエさんは渡に渡した。
私だけ違うって、何か嬉しいなぁ。
「さ、今日の集まりは、終わり、解散!」
『はい!』
「のん姉、どこに行ったのかな...。心配だ。」




