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紙ヒコーキの羽根。

作者: すみ いちろ




何も言い出せなくて


澄んだ青空


雲が解けてく


何もないけれど


寄り添う言葉みつけに


紙ヒコーキ飛ばした


青空の彼方に探した


消えてしまった 飛行機雲


いつか手を振った


さよならのお別れ


寂しくは無いよ


また夜が来るから


ひと晩中見上げて


紙ヒコーキと飛ぶ夢をみる


小さな声が聞こえる


夜風が空の彼方を探す


消えかけていた飛行機雲


赤い小さな点々灯して


何も言え無かった時間


空を渡るお月様


光る雲


飛んでいた紙ヒコーキ


君からの返事


折り畳まれた小さな文字


星より小さくなって


何処かに消えた


いつかの夜の飛行機雲


風が夜空を吹き渡る


何も言い出せないまま


空に解けては流れる雲と


聞こえた手紙の小さな文字


ベッドの横の小窓を開けて


飛ばした紙ヒコーキ


夜道にポツンと


コツンと落ちた


寂しく灯る外灯の


誰も拾わない道端に


静かに濡れた雨降りの夜


水たまりに溶けて浮かんだ


文字の滲んだ紙ヒコーキ


風に揺れたまま飛ばなかった


鳥がクチバシくわえて運ぶ夜


いつか消えた手紙にのって


何処かに無くした返事を待って


小さな声と小さな文字が


ポツンとコツン


風にユラリと運ばれて


もう一度みつけに飛んだ夜


フワリと浮いた空に風


翼広げた夜の紙ヒコーキ













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― 新着の感想 ―
[一言] 詩短編ランキングに載ってましたね^_^ 昼間の青空が似合いそうな紙飛行機。 でも夜だったのですね。 それが普段と違う雰囲気を醸し出していて 良いかなぁと。
2024/05/19 09:15 退会済み
管理
[一言] 拝読させていただきました。 思いを載せた紙ヒコーキは飛ぶのか飛ばないのか。
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