4年生も終わり
大学4年生も終わりを迎えようとしていた。毎日パチンコ三昧の結果、学費は貯まり、単位もかなり修得できた。
残すは、1年の時に取り損ねた保健の授業と卒業論文、これだけだ。しかし厄介なのが、保健の授業で、簡単に単位をくれるのは1年に1回だけの先生だった。そこで康弘は大学を休学し、1年間後に現れる楽勝科目の先生を待つこととした。休学すれば、授業料も三分の1に抑えられる。
学費をかせぐためにパチンコ屋へ通うと、相変わらずミスズがバニーガールの姿で打っていた。周りは悶々とする、おっさんたちの吐息に囲まれていた。ミスズは顔をしかめながら打っていたが、突如台を離れ、康弘のほうに向かって来た。
「もう、だめだ。こんなエロ衣装を着て、おっさんたちに視姦されて、もう我慢できない。この仕事辞めてやる」
「まぁ。もう結構稼いだだろ? やめどきかもしれないな。来年は大学院生だから、勉強も忙しくなるだろ?」
ミスズは迷いながらも言う。
「そうだな。まぁ勉強はそこそこでいいんだけど、問題は金だな。今のバイト時給5000ペリカまで上がって、下手なキャバクラで働くよりも効率がいい。パチスロとの勝ち分を合わせると10万ペリカもらえる時もあるんだ」
康弘は諭すように言う。
「そりゃ、おいしいな。でも、ほかにいいバイトはないぞ。しっかり稼いでおいたほうがいい。キャバクラだったら、おっさんに触られたりもするんだぞ?」
「そうだよな。ほかにおいしい仕事なんてないだろう。店長からも、無言の圧力がかかってる。あたしが店を辞めたらこの店も終わりだろうな」
「希望の額を稼いだらきっぱりやめたほうがいいんじゃないのか? お前のバニー姿も見たいが、長く続ける仕事じゃないぞ。身の危険を感じる場合だってあるはずだ」
「そうだな。もう少しで300万ペリカまで稼げるから、そこで辞めると店長に言うよ」
300万ペリカあれば大学院2年分の学費にはなる。そこが彼女の区切りなんだろう。しかし彼女のバニーガールは完璧だ。ウサギの耳にくっきりくびれのライン。ハイレグが彼女の股下を食い込ませている。これはみんな『ハァハァ』いいながらの妄想タイム突入だろう。
しかしながら、このミスズの姿をみるのもあと少しだ。康弘も卒業論文を書くため、時間を割かなければならない。パチスロ大学生もここまでか。駅前の喧噪とした中をひとりぶらぶらしながら。
「俺の、将来どうなるのかな。このまま大学生のまま『死』を迎えるのも悪くはないな」
そういう感情に浸りながら、チャリを漕ぐのであった。
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