ミスズの仮の彼氏?
ミスズからメールが来た。
「おっさんの一人から、エッチな内容を含んだ脅迫を受けている。頼むから助けてくれないか? とりあえず、隣で座ってあたしの彼氏っぽく振舞ってくれればいい」
ミスズからのメールに合点がいった、取り巻きのおっさんたちの数は日を追うごとに増えているし、そういう変な輩が出てきてもおかしくはない。もし、彼女に彼氏がいたとすれば、彼らも諦めて退散するだろう。
康弘はミスズの意を理解しメールを送った。
「わかった。今度、隣の席で打つよ」
すぐにミスズから返信が来た。
「ありがとう、じゃあ明日の朝から頼むよ。角で打つからその隣をよろしく」
翌日、朝からパチンコ屋にならんでいると、バニーガールの衣装を着たミスズが並んでいた。その周りには人の取り巻きができている。康弘は人波をかき分けるようにミスズに近づいた。
「よぉ。ミスズ。今日は何打つの? もちろん俺の隣だよな?」
「やぁ。やっちゃん。そうね。一緒に打つって決めてるよね」
ミスズは康弘の腕をグイっとつかみ、手をつないで入店する。これを見た、彼女のファンであろう、男たちは「チッ」と舌を打ちながら、帰っていった。ミスズと隣でパチスロを打つと、妙に緊張した。なにより、衣装が派手で女らしさ全開なのである。
「ちょっと、トイレ」
康弘は興奮をおさめようとトイレに向かうも、どうしてもミスズを女として見てしまう。
胸の開き方、ハイレグの股、どれも強烈だ。
「ちょっともう、我慢できない」
康弘はそう言い残すと、近所の公園へダッシュした。頭の中の妄想をクリーンにするためだ。
しばらくすると、興奮も収まり、店内へと戻るとミスズの隣にはキモイおっさんがよだれをたらして座っていた。ミスズは怪訝な顔をして打っている。
「ヤスヒロ、お前がどいたから、キモイおっさんに座られてしまったじゃないか」
「すまん。ついうっかり、変な妄想してしまって」
「変な妄想ってなんだよ。どうせスケベなことだろうけど、別に今はいいよ。キモイ男に座られるよりは全然まし」
ミスズは気持ち悪そうに隣の男を見ながらも我慢して打つ。今日も出玉は絶好調だ。店内も再び活気づき、店長も笑みを浮かべている。
「まるで、キャバクラパチンコじゃないか」
康弘はそう言い残すと、店内を後に去っていった。キモイ男にミスズが舐めまわされていると思うと、気持ち悪くてその場にいることができなかった。しかしながら、二人とも学費を稼ぐという面において、しばらくパチンコ屋のお世話にならなければならないと考えると余計、腹立たしいと思うのであった。
お読みになり、ありがとうございました。もし、お時間を許すのであれば評価のほうをよろしくお願いいたします。また、これからも投稿してまいりますので、ブックマーク登録も重ねてよろしくお願いいたします。




