バニーガールミスズ
「パチンコ店にアイドル来店!」そんなフレーズで集客する店がある。俺が日常的に通う『パーラーボッタ』だ。もちろんバニーガール姿のミスズも来店する。彼女はただ自分の好きな台を打つだけで客にサービスはしない。
しかし、時おり足を交差したり、メダルを拾うために頭をかがめたりする。この動作によって、ミスズの胸や局部の微妙なラインが見えるのだ。これを見たさに客が殺到。普段ガラガラだった、『パーラーボッタ』は大盛況となった。
「ミスズちゃん。今日も出してるね、かわいいよ」
特定のおっさんファンが声をかける。すでに彼女の周りにはスケベ心丸出しのおっさんたちに囲まれていた。康弘はそんなミスズを遠目で見ながらも、自分の台に集中していた。
「俺は勝たなければ、留年できない。少なくとも1年間は学費を貯めなければ」
康弘は夢中で台を叩く、しかしながら、今日はうまくいかず、負けとなった。帰る間際ミスズを見ると、うず高くつまれたドル箱の山。羨望の眼差しで、彼女を見る。周りの客もみんなガン見だ。トータルの勝額は10万ペリカぐらいあるだろう。そして店からもらうバイト代を合わせれば、キャバクラで働くよりも高収入だろう。すごい儲けだ。
康弘はとぼとぼと店内から出ようとすると、ミスズが声をかけてきた。
「お前、最近調子悪いんじゃないのか? すこし金を回してやろうか?」
「いや、いい。自分の力でやるんだ。パチンコする金まで借りたら、さすがにみっともなくて情けない」
康弘はパチンコだけは自信があり、プライドが高かった。それを初心者のミスズがあっという間に出し抜いていく。これが彼のプライドを傷つけた。もちろん彼女のナイスバディをみるのは目の保養になる。非常に心地が良い。だが、あまりにもおっさんのファンが付きすぎて、軽々しく近寄れる存在ではなくなっていた。もはや彼女はパチンコ屋のアイドル。一介の打ち手が手の届く女ではなくなったのだ。
「じゃあ、帰るよ。頑張って出してな」
ミスズに別れを告げると、ミスズは慌てるように康弘に声をかけた。
「あとで、メール送るよ。ちょっと話したいことがあってさ」
足早にパチンコ店を出て、転がってる空き缶を蹴りとばし、チャリに乗る。帰路に着く途中、康弘はなにか彼女に問題が発生したのだろうと勘繰ったが、今日の負けが響き、深く考える余裕がなかった。
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