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ついに3年生

 

 3年生になると専攻課程を決める。康弘はミスズの魔法によって徐々に勉強するようになっていた。ほどよく単位をとり、卒業まではほど遠いものの、専攻を決められる単位数は揃えられた。もちろん彼は楽に授業の取れる、日本文学を専攻した。出席はノーカウント。期末の課題を出せば単位はもらえるのだ。


 康弘はこの後留年してもいいようにパチンコで学費を捻出することを考えた。パチンコは康弘の得意中の得意。お小遣い稼ぎはもちろん。学校を行かずに学費まで稼いでしまおうというわけだ。特に康弘はパチスロが大好き。パチスロには設定があって、1から6段階設定。1が一番出なくて、6が一番出る。この6を狙って朝から打つわけだ。


 康弘は今日も大学近くのパチンコホール『パーラーボッタ』に朝からならんでいた。


「いやー今日は誰もいないな。これなら楽勝」

 開店と同時に狙い台にダッシュし、確保する。


 待ってました、『アイムバークラー』この機種はランプが光れば大当たりという至極簡単な台だ。康弘は1万ペリカを突っ込み、コインをじゃらじゃらと取り出す。2000ペリカもつかったところでランプが光って大当たり。今日も絶好調だな。康弘は彼の数少ない才能に微笑んだ。


「いやー、今日も絶好調」

 康弘が気前よく台をぶん回していると、同じ国際転生大学の二人組の学生が入店してきた。


「あれ、あのひと例の10浪生じゃないの?」

 一人のロン毛の男子学生が康弘に指をさしている。

「ほんとだ、新聞でみた。例の人だよ。」

 もう一人のパーマの学生もまた指をさした。


「やばい、変なところ見られてしまった。変な噂にならなければいいが」

 康弘は少し羞恥心にさいなまれながらも、ひたすら台のレバーを叩くのだった。


 コインはおよそ2000枚前後。おおよそ4万ペリカは勝っている。狙いどおりだ。すると二人組の学生が近寄ってきて話しかけてきた。


「パチスロうまいんですね。」

 ロン毛の学生が言う。

「いや、それほどでもないよ。多分このままじゃ留年するから、学費を貯めているんだ」


「あはは、でもパチスロばっかりしてると勉強できずにいつまでも卒業できませんよ」

 パーマの学生は笑って言う。


 


「そうだね、でも今は授業出なくてもいい楽勝科目をとっているから今のうちに稼ぎたいんだよね」

「そうなんですか、僕たちもよく打ちに来ますので、よかったらいい台教えてください」

 ロン毛の学生が言った。


 康弘はこの台を終日打ち切り。6万ペリカを稼いで終日を終えた。


「つ、疲れた」

 パチスロを一日打つと、目も肩も腰も痛くなる。パチンコ店をでると、駅前の繁華街で学生たちが飲んだ勢いで騒いでいた。そのざわついた、街頭を一人孤独に立ち去る。1学期の学費は45万ペリカである。毎日勝てないのがギャンブル。どれだけの時間を費やせば大学の学費がでるのか。


 康弘は疲れた体で自転車に乗り、夜の街を駆けていくのだった。


 

 

お読みになり、ありがとうございました。もし、お時間を許すのであれば評価のほうをよろしくお願いいたします。また、これからも投稿してまいりますので、ブックマーク登録も重ねてよろしくお願いいたします。

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