夏の海
授業も一通り終わり、哲学の授業をのぞいて単位を修得できた。待っていた夏の到来である。康弘はダイビングサークル『オルカ』の活動を楽しみにしていた。なんていっても海辺で水着姿の見放題である。康弘が興奮するのも当然だ。
学校から100km離れた場所に海があり、美しいサンゴ礁を形成している。そこにダイビングサークルの連中と潜るわけだ。康弘は事前に準備していた、海パンとシュノーケリングをもって学校に向かった。学校には予約していたバスが停まっていた。それに康弘は飛び乗ると最前列にミスズが座っていた。
「よぉ。バカスケベ野郎。あまり女の子のことジロジロみるなよ」
「いやぁ。まぁ見るよ。でも綺麗な海も興味あるね」
「そう、せっかくだから、潜って体験してほしいよ。世界が広がるぜ」
「そうだな。ミスズも手伝ってくれよ。俺のシュノーケリングを」
「しかたないなー。お前が溺れて死んだら、大変なことになるから。最初だけ一緒におよいでやるよ」
「ありがとう。助かるよ。溺れて死んだら、学園のトップニュースになってしまうからな」
かくしてバスは発車し、1時間も過ぎると海岸へと到達した。海辺にはもう様々な遊泳客がおり、みんな思い思いの姿で海を楽しんでいる。ダイビングをするサークル連中は船をチャーターし、沖合へと向かっていった。
ミスズと二人きりになった康弘はスボンをグイっと下した。
「てめーいきなり脱ぐんじゃねーよ!」
「いや、はじめから履いてきてるし」
「まぁあたしも同じように中着てきた。この辺りじゃ着替えるところもないし」
ミスズが黒のTシャツを脱ぐと真っ白のビキニ姿が美しく見えた。
「それじゃあ早速もぐりにいこうぜ」
ミスズが元気よく言うと康弘もそれに続いた。
「ああ、泳ごう」
海辺から少し離れたサンゴ礁めがけてプカプカと泳いでいく。あたり一面は青白く透き通った海で海中には色鮮やかな魚たちが回遊していた。
「綺麗だな」
康弘はシュノーケリングをしながらミスズの姿を見た。真っ白なビキニ姿は太陽に照らされ海の青と色鮮やかに反射し妖艶さを醸し出していた。
「ここに来てよかった。彼女の美しい姿を見られた」
康弘はそのミスズの美しさゆえに誤って潜りすぎてしまい、シュノーケリングを海面に潜らせてしまった。一気に康弘のマウスに海水が入り込んでくる。
「ゴホゴホ、助けて」
慌てて、ミスズがやってくる。
「どうせ、やると思ったよ、もう海辺にもどって休んでろ。あたしは沖合にいって潜ってくる」
ミスズは康弘をつかみ海辺へとひっぱると、沖合にあるボートへ向かって泳ぎだした。康弘は砂浜の上でゴロンと横になり、ゴホゴホとむせていた。
「おれも深く潜れればなぁ」
そう思っているうちに、周りのギャルたちの水着姿を堪能していた。康弘があれこれ妄想しているうちにダイビングスクールの連中が帰ってくるのはそう遅くなかった。康弘の初の海は甘酸っぱい思い出となった。
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