表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/53

団体戦開始

 

1週間が過ぎるのは早いもので、あっという間に試合の日は来た。試合会場は本校グランドで、対戦相手の『ワカダ大学』が訪問してくる。


「ちわーす。よろしくお願しまーす」

 ワカダ大学の学生たちが元気よくやってきた。皆、猫耳である。


 康弘は彼らを見渡すと、同じように男子が一人しかいないことに気づいた。


「なんだよ。結局向こうも同じかよ。男子は戦力外ってことだな」


 ひょろひょろの男子が一人、康弘を見つめるように眺めていた。きっと彼もまた康弘と同じことを思っているに違いなかった。


 両チームが運動場の中央に集まり、キャプテン同士が挨拶する。試合開始の合図を待つばかりだ。お互いにスレンダー美女軍団たちの競演がはじまろうとしていた。一方康弘は、対戦相手のムチムチボディめがけてディフェンスする意思を固く決意するのであった。


 7対7のアルティメットとよばれるチーム戦。自己申告制で行われる。ディスクをパスで回して、ゴールエリアでキャッチできれば1点だ。先に15点取ったチームが勝ちだ。

 

 試合開始。まずはディフェンス側の我がチームがディスクを投げ入れ、相手側のオフェンススタートだ。なにやらひょろひょろの男子がぼけっと突っ立っている。何もしていない。やはり、ただの人数合わせだな。康弘はしめしめと思い、相手チームの一番かわいい女子にめがけて走っていく。ワンツーマンディフェンスだ。

 

「腹筋の割れた、ムチムチのボディ。一番であろう豊満な胸。君に決めた」


 康弘は一番胸の大きい彼女めがけて走り、しつこく腕を振る。

「最初の5分間だけもいい、全力でディフェンスするんだ」


 康弘が、執拗に腕をふっていると、かすかに相手の女子選手の胸に康弘の腕が当たった。


「きゃぁ」という悲鳴のもと、女子選手はディスクを地面に落とし、康弘のディフェンスは成功した。幸いにも、彼には胸の感触が残ったままだった。


「やったぜ、ダブルで二度おいしい。俺の勝利だな」

 康弘は勝ち誇った。

「ナイスディフェンス」

 チームメイトが喜んでくれる。俺の役目はここまでだ。後はオフェンスチームが活躍してくれる。


 攻守が交代し、我がチーム『ディライト』が1点先制。康弘の出番がやってくる。


 また同じ選手めがけて、走る康弘。しかし、今度は相手の女子学生の復讐が待っていた。

 ディクスを受け取り、康弘に一言浴びせる。

「フライングディスクは身体接触禁止だぞ、このスケベ野郎が、くらいやがれ」


 ディスクは康弘の顔面めがけて、勢いよく飛んできた。突然の出来事に、唖然としていた康弘は見事に顔面直撃のダメージを受けた。


「いてぇ」

「大丈夫か」


 チームメイトが駆け寄ってきてくれる。ディスクは康弘の鼻に当たり、鼻血が出ていた。


「選手交代」


 キャプテンが言うと、康弘はコート外へ促がされ、鼻の穴にティッシュを埋め込み試合を観戦することとなった。


 その後試合は一進一退の攻防が続き、最初の先制点がものをいい。我がチームが15点先制し、勝ちをおさめた。

 ミスズが近寄ってきて康弘に言う。


「お前のナイスディフェンスが決勝点になったな。よくやったぞ」

「ありがとう。まぁこれもまた実力だよ」


 康弘はまだ相手選手の胸の感触が残ったままだった。かすかに腕に触れただけだったがしっかりとした感触があった。試合終了後の掃除をしていると、かすかに夕闇がせまっていた。鼻血はすでにとまり、赤く染まったティッシュを丸く丸めポケットへと突っ込んだ。


「この部活を選んでよかったかもな」

 

 康弘は腕に手をやり、胸に触れた感触を確かめるように何度も触った。グラウンドの整備を終えると、チャリに飛び乗り、幸せをかみしめる様に家路へと着くのであった。

 

お読みになり、ありがとうございました。もし、お時間を許すのであれば評価のほうをよろしくお願いいたします。また、これからも投稿してまいりますので、ブックマーク登録も重ねてよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ