飲み会はじまる
飲み会本番まで残り30分。康弘は、大学の最寄り駅『ナーロッパ』近くの居酒屋『藁藁』に電車を乗り継いでたどり着いた。幹事である以上、その気合は十分。誰よりも早く会場へと向かう。
「予約した。長沼康弘と申します」
「国際転生大学の方々ですね。どうぞ、お入りください」
店員さんが丁寧に広い座敷の部屋へと案内してくれる。
康弘はまだ誰もいない座敷中央に陣取り、皆が来るのを待った。
5分後現れたのは、アマネちゃんのことが気になる1浪モブ君が現れた。
「早いですねー。さすが幹事です。俺の席まだありますね」
「あるよ。俺の一個空けた隣ね。ぜひ座って」
「助かります。これで準備万端ですね」
「あとは各自各々座ってくれるでしょ」
しばらくして、皇女アマネ様がやってきた。
「みんなはやいですね」
「おう、アマネちゃん。君の席は丁度の僕らの間だよ」
「わかりました。お心遣いありがとうございます」
すんなりと男二人の間に入る皇女様。清楚で高貴な女性が隣にいるというだけでかなり緊張するが、テンションは最高だ。
「もしかして、俺、皇女様の婿になれるかも」
なんて、妄想をしていると、ぞくぞくとクラスメイトが入ってきた。その中に新聞部のヒトミちゃんもいた。
「ヤスヒロの前に座るにゃ」
「どうぞ、どうぞ。また、新聞書こうね」
「書くにゃ。きっとまた売れるにゃ」
ぞくぞくとみんな集まり、7時になった。みんな真面目で優秀なのか、誰一人遅刻してこない。ウサギ耳のミスズを除いて。
「じゃあ、一人来ていないけど、注文取りましょうか。飲み物からいきましょう」
皆、居酒屋に置かれているタッチパネルから注文をし、『乾杯』を待った。まだ、ウサギ耳は現れない。
「生ビール5つに、レモンサワー5つ、グレープフルーツサワー3つに、ウーロン茶3つ、あとはニンジンジュースを1つ」
店員さんたちが一斉に飲み物を運んできてくれた。
「一人足りないが、『乾杯』しましょう。今学期お疲れさまでした」
皆が口をそろえて言う。
「かんぱーい」
グラスがガチャンと鳴り、宴が開催された。
しかしながら、一番気になるウサギ耳のミスズはまだ姿を現していなかった。
お読みになり、ありがとうございました。もし、お時間を許すのであれば評価のほうをよろしくお願いいたします。また、これからも投稿してまいりますので、ブックマーク登録も重ねてよろしくお願いいたします。




