起きたら大学生!?
第一話 大学生になっている?
家路につくと、母が言う。
「康弘。あんた、明日から大学生ね。頑張って卒業するのよ」
「えええ、ちょっと待って、明日?」
「何寝ぼけているのよ。この前入学式いったでしょ。あんた、結構がんばって、勉強していたじゃない」
「ど、どこの大学だよ」
「国際転生大学。あんた、自分で選んだんじゃない」
「そ、そうだっけ。あはは。そうだよね」
冷や汗を流しながら返答する康弘。まさか、本当に大学生なっているとは、いやいや、しかし聞いたこともない大学だぞ。『国際転生大学』とはいったなんぞや。
スマホで調べてみると、あったあった。
「本校は、国際性豊かな大学です。個性豊かな学生を尊重します」
「いたって普通だな。個性だけなら俺も負けてない。10年引きこもりのニートだった俺は学園のヒーローになれるだろうな」
ふと、鏡をみると容姿はかわってない少なくとも28歳のままだ、18歳には見えない。多少は老けている。気になっているのは俺の今の『実年齢』だ。
「母さん。今俺何歳だっけ?」
「何言ってるのあんた、今年で18でしょう」
やはりそうだ。俺は『容姿』はそのままだが、18歳の大学生に生まれ変わっていたのだ。
「やったぜ、これでまた4年間遊び放題だ。しかも『働け』といわれずにすむ。最高の免罪符を手に入れたぜ」
どれどれ、明日のカリキュラムはなんだ。机の上にバサッと転がってる冊子を読む。
「クラスのみんなと自己紹介。言語は英語です」
「英語は世界共通語です。みんなで仲良くコミュニケーションをしましょう」
「うむ。『異世界語』があるのかと思いきや、英語が使えるのか。さっき母ちゃんも日本語をしゃべっていたしな」
だが、10年引きこもりのエリートニートである。英語なんてまったくもってしゃべれない。康弘が知ってる英語は中学生でも知っている程度だ。
「やばい、明日から大事なのに肝心の英語が壊滅的だ」
「『自己紹介』『簡単』とスマホで入力」
「I am Yasuhiro. Nice to meet you. Thank you.(ヤスヒロです。よろしくおねがいします)」
「これだけでいこう。俺の最大限にできる英語だ」
あとはアドリブとボディラングエージでなんとかなる。無駄にプライドだけは高く自信家な康弘はぐっすり眠った。
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