フライングディスク部の初日
今日はサークル活動の初日。早速授業が終わると、運動場へと向かった。本大学のフライングディスク部『ディライト』は東都リーグ女子部門2部所属の強豪だ。1部昇格をめざしてがんばっているらしい。ちなみに男子部員は俺一人。えぇ。一人です。そんな強豪女子達のサークルに入ってしまったヤスヒロはいったいどうなるのやら。
「こんにちはっす」
部室の門を叩くと、ミスズが体操着に着替えて、ストレッチをしていた。
「おー。お前か、遅いぞ。新人は最初に来て掃除だ」
すると、おしゃれなフードコートを身にまとった猫耳の先輩がでてきた。
「まぁいいじゃない。大切な男子だし。とりあえず基礎力アップの練習をさせて」
「わかりました。キャプテン」
フードコート先輩はキャプテンで、リリスという人だった。上背はないが、シェイプアップされた体にTシャツ短パンと、まぁライザップもびっくりのスーパー美ボディだ。
「じゃあ、表に出て基礎運動をするぞ。さっさと着替えろ」
おもむろにジャージを取り出すと、ミスズが怒り出す。
「バカか、お前は。ここで着替えるなよ。お前一応男だろ、更衣室はあっちだ。変態野郎」
ミミズにひっぱられるように共用の男子更衣室に連れられ、他のサークル部員と一緒に着替えることになった。本校は男子部員がすくないため、男の扱いは酷く、専用の更衣室さえ与えられてないところもある。サッカー、ソフトボール、その他様々な男子と供に着替えを行った後、運動場へと飛び出した。するとミスズが腕を交わせ、厳しい面持ちで立っていた。
「今日はお前の基礎力を計ってやる。腕立て、腹筋、スクワット。何回できるかやってみろ」
腕を芝生の上に立て、まともにやったこともない腕立て伏せをやる。
「1回、2回、3回、バタンキュー」
「なんだお前たったの3回か!この軟弱者めが」
「腕立てはもういい、次は腹筋だ。あたしが足を押さえてやる」
「1回、おお、なんか短パンのミスズの足からスラっとした股先までよくみえるじゃないか」
2回目からは、もう全力で腹筋をやる。なんか最後の短パンの中の先まで見えるのではないかという気持ちがヤスヒロを腹筋脳に変えさせた。
「うおぉぉぉぉ。もうすこしでパンツが見えるが、なかなか見えない」
10回を超えたあたりで、腹筋がプルプルと震え限界が近づいてきた。
「もう少しでパンチラなんだ、まだまだやれるはずだ」
すでに筋力は限界を感じていたが、必死で上下運動を繰り返す。
「おぉ、腹筋は結構できるな、偉いぞ。頑張れ」
その瞬間ミスズが上体を上ずり、わずかな空間が生まれた。チャンスとばかり下から一気に上へと頭を動かす。
「み、見えた。ピンクだ」
「あ、てめぇぇぇぇぇ。ぶっ殺すぞ。まじ許さん。Thunder!」
ミミズが魔法を唱えると、稲妻のような電撃が体中に走り、全身がしびれた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「どうだ、懲りたか?もう二度と悪さするなよ」
「はい、はい。仲良さそうなところ悪いけど、そろそろ今日は終わり。また来週来てね」
キャプテンが止めに入った。こうしてヤスヒロの初サークル練習はパンチラを拝む代償として、大きな電撃を浴びて終わった。いつか康弘が試合に出られる日がくるのだろうか。
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