「エピローグ」
まだまだ明るい休日の午後四時。
俺はコンビニに今日の晩飯を買いに来ていた。
「ありがとうございましたー。」
俺は片手に弁当の入ったビニール袋を持ち自宅へと向かおうとしていた。
「お!和人じゃん!」
コンビニを出たところでなじみのある声が聞こえてきた。
「ん?ああ祐司か。お前も飯買いに来たのか?」
赤城祐司。
俺が中学生のころからの友人で高校は別々になったけど何かの縁でいまだにちょくちょく遊ぶこともある俺の親友だ。
「ちげえよ。今からゲーセンに行こうと思うんだ。お前もいかねえか?」
「いいよ。ちょっと持っとけ。弁当を家に置いてくるから。」
「あぁ。俺もお前んちついてくよ。」
「そうか?悪いな。」
「いいってことよ!」
俺は祐司と共に自宅に向かい始めた。
その時だった。
横断信号を赤信号なのにも関わらず横断しようとしている幼い女の子がいたのだ。
横からはトラックが来ている。
考えるまでもなかった。
「危ない!!」
女の子の背中を押し代わりにトラックにはねられてしまった。
俺の身体は空中に思いきり舞った。
そして地面に勢いよくたたきつけられた。
最後に聞こえたのは祐司の声だった。
「和人!!おい!!」
その声が聞こえた瞬間俺の意識は底のない闇へと落ちていった。