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転生した私はバイプレイヤーで満足です  作者: 乙 麻実
バイプレーヤーは目立ってはいけないと思います
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端倪(たんげい)すべからざる人物がいます

端倪たんげい」とは、物事のはじめと終わりを意味

「端倪すべからず」とは はかり知ることが出来ない、予想できない、予想もつかないという意味 いわゆる、油断できない人物、底知れない人物ということだ。


倒れかかる秀鈴を助け抱きとめたのは予想もできない人物だった。


ここで QUIZ 抱きとめたのは次の誰?

⓵ 王 照陽 ⓶ 王 雲陽 ⓷ 杜 光偉 ⓸ 亮 ⓹ 宋先生 ⓺ それ以外

答えは・・・


「 ・・・宋・・・先生・・ 」 


目の前には血のような赤い瞳がある。いつもの冷淡なあの赤みかかった黒色の瞳じゃなく、それには感情のようなものがちゃんと存在している。

秀鈴の顔を覗き込んでいるため、白銀の髪がサラサラと顔に掛かる。


( 綺麗だ )


こんな時なのにそんなことを考えてしまった。宋先生が右手を秀鈴の額に翳して、ブツブツと呪文のようなものを唱えると香りに支配されて麻痺し始めていた感覚がゆっくりと戻ってくる。


そんな美しい宋先生の薄く形のいい唇を見つめていると、このままキスしてくれてもいいのにと変な思考に走ってしまう。


瞬く間にすっかりいつもの晴れやかな思考に戻ってきて、それと同時にアヒル口になっていた秀鈴の唇に宋先生の右手がペチッと落ちてきた。


「 いい加減にしなさい 」


いつもの宋先生の冷たい口調が戻り、瞳も黒色の冷淡なものに変わっている。


「 すみません 」


秀鈴は飛び起きて宋先生の腕の中から離れるが、足に力が入らずに地べたに座り込んでしまった。

変な夢を見てこんな通路で宋先生に抱き着いていかがわしいことをことまでしようとしたのかと、自分で自分が恐ろしく恥ずかしくて仕方がない。


へたり込んで地面に這いつくばっている秀鈴はすぐ目の前手の届くところに、人型のような破損した紙切れを見つけた。


「 これ? 」


手を伸ばす秀鈴に


「 触ってはいけない 」


宋先生はそれを制する。その紙切れは自分が知っているものとは少し違うが、『式神』みたいだった。


「 これって? 式神? 」


陰陽師かなんかで見た。でも、実際に使われるのを見たのは初めてだ。


「 あなたは目立ち過ぎだ 」


宋先生は、それには答えず、他人に話をするように呟いた後、今度は反対に秀鈴を真正面から見据え、


「 あなたは 何者ですか? 」


どこかで聞いたセリフを吐いた。


秀鈴を見つめる瞳は、さっきのように黒みの中に血のような赤みが混じり始めている。


「 何者と言われても 」

( 転生したけど、普通人ですが… )


「 あなたはどう見ても能力があるわけでもない。顔形もそれだ 」

( それって? それなの?私のレベルは? 酷すぎない?  )


宋先生は真面目な顔をして酷いことを言う。


「 最初からあなたのことは信用していなかった。この秦陽国に災いをもたらす者。全力で排除(死)を進言したが、なぜなんだ… それがあなたの能力?人心に浸潤する力なのか? 」

( いやいや〜違いますから 先生〜 誤解してますよ 私はそんな大層な者ではありません  )


「 あ、あの 」

「 端倪すべからず… 」


宋先生に話しかけようとしたが、意味不明なことを秀鈴を無視して言い始める。これでは埒が明かない。


「 わかりました。 信じちゃもらえないとは思いますが、全部お話ししますから 」


ブツブツ呟いていた宋先生が黙り秀鈴を見る。目が合った秀鈴は祈るときのように両手を組み、精一杯の可愛い顔で上目遣いで言う。


「 だから、大変申し上げにくいのですが、おんぶしてくれませんか? 腰が抜けてしまったみたいで 」






 




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