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ペンダント

 僕らはサキさんとの約束の時間までの間までサキュバスの街で観光と昼食することになった

 この街は縦に長い街の形になっており入り口からA地区にはいりB地区をとおりC地区が出口になっている

 その独特な構造によりC地区にいくほどインキュバスの街の影響がより濃くなっている

 結果的にA,B,Cはそのまま地区の治安のランクとなっているというのがこの街の特徴らしい

 僕はポータルを出し一旦家に帰りみんなをおろした竜車をつないでおいてこの街に帰ってくる

(途中家に帰ると旅の気分が一気にそがれるなぁ)

「にゃんか 思ってたサキュバスの街とちょっと違うにゃ」

 タマちゃんはフサフサの耳を色々な方向に向けキョロキョロと街の様子をみていた

 実際危険と言われるような所は見当たらなかった為、僕らは飲食街にある小さなお店で

 食事をすることとなった

 お店に入ると一人の酔っぱらいのお客さんが店主に愚痴をこぼしていた

「おらぁ もうだめだぁ 昨日のゴールドが最後の望みだったんだよう おじょう たすけてくれよぅ」

 大きな声に驚いた僕らは店をでようとしたが店主の若い娘さんがそれを引き止めた

「ごめんなさいね いつもこんな感じなんですよ どうぞお好きなところに座ってください」

 僕らは鉄板の据えられた机のある席に座った

「店主 この触鬼ライク・バーンのオコノミーを4人前いただくにゃ」

 タマちゃんがみんなの意見を取りまとめ注文を出した

 鉄板で焼くタイプのこの料理は一つの料理をみんなで取り分けながら食べるため

 話も盛り上がろうというところだっったが

 酔っぱらいがしゃべる声の大きさと愚痴(おそらくギャンブルで負けたようだ)のせいで話どころでなくただ黙々と食べ終えてお店を出ることとなった

「なんかー たべたきがー しなかったんですけどー」

(いいえ カンナが 1番たべてましたよ)

 僕らがお店を出ると2軒隣にある質屋の玄関先で揉め事のようだ

「それかえせよ このくそじじい 僕の大切なペンダント かえせよ」

 僕たちと同い年くらいの子がぼろぼろのマントを羽織り店員にそのマントを掴まれ玄関先に放り出されよう

 としていた

「このペンダントはそれだけの価値なんだよ お前この書類にサインしたじゃねえか とっととうせろ

 このガキ」

 店員はペンダントを手にぶら下げたままその子を蹴飛ばした

 その子は蹴飛ばされた反動でゴロゴロと2回ほど転がりお腹を抑えて苦しそうに横たわる

 店員の手にぶら下がったそのペンダントを見てラミスちゃん ナベちゃん カンナの顔色がさっと変わる

「ラミス様 あのペンダント」

 ナベちゃんがラミスちゃんの横から耳打ちをする

「うん 間違いない 四天王のペンダントだね」

「だいじょうぶ?」

 苦しそうなその子にラミスちゃんが声をかけようとしたそのとき

「なりません」

 後ろから護衛についてきた門番が止めに入る

「こういう輩は甘やかすとつけあがります 私が捕まえて牢屋にぶちこんでやりますのでご安心ください

 そこの店員、それでいいな」

「へ へい 役人さんがそう言われるならどこにでもつれていってやってくだせい おい ガキ よかったなぁ C地区送りだってよ 死んだらまたきな」

 店員がそういって転がっているその子に向けてツバをはいた

 その子は悔しくて顔をあげた そこにあったのはラミスちゃんの顔だった

「ラミス・・さ・・ま」

「ラミス・・さま」

「ラミス・・さま」

 その子は涙があふれて止まらなかった

 ラミス四天王の一人であったアルミ・ターニャはフライパンタロンの最後の戦いで不覚にも死んでしまった。死後、転生の際、魔力を奪われ容姿も変わっていた

「僕は アルミ アルミ・ターニャ・・・」

 アルミはかぶっていたフードを外すと青く長い髪を振りほどきラミスちゃんにすがりついた

(女の子だ)

「まぁ アルミちゃんなの うそ やだ なんで うっそーん」

 ナベちゃんは動揺を隠しきれない

「あーれー アルミちゃんはー セクシーボンバーじゃなかったっけー」

 カンナもその変わりように驚きを隠せない

「アルミ?」

 カンナちゃんは見たことのない容姿に困惑しながらも

「アルミ話は後ね。それで どうしたの?」

 ラミスちゃんは子供を諭すようにアルミに話を聞く

「実は僕ゴールドもなくなってしまってここのお店にペンダントの査定だけしてもらいにきたんだ

 そしたらこの店員がまず入会してから査定になるっていうもんだからそこの契約書にサインしたのさ

 ペンダントを査定してもらおうと出した瞬間とりあげられた 契約書には小さな字でタダでも文句いわない

 と書いてあったんだ」

 涙を拭き汚れた服を直しながらアルミはラミスちゃんに真相を語った

(完全に詐欺ですね)

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