ドロップ触鬼
紙を拾ったナベちゃんはしばらく悩んだあと紙を掲げながらパーティーのいるテントへと走ってきた
「なにー」
「なんにゃー」
ナベちゃんからドロップ品を聞き出すためにパーティーのみんなはテントから半身のりだしている
「ドロップ品は ”背徳の涙”ですわよ なにがドロップする触鬼ですの」
ナベちゃんは紙を掲げながらパーティーに向かって声をだす
「特殊ドロップにゃ 触鬼はフェイクサキュバス.テンダライザにゃ 条件はテンダライザに10回尻をぶたれたあと討伐にゃ」
賢者タマちゃんは辞書も引かずに触鬼の名前、触鬼のドロップ品のドロップ条件を言い当てた
ナベちゃんはガックシとひざをつきなにかブツブツいっている
「何たる恥辱、何たる恥辱、何たる恥辱......ですわ」
「ぶははは ねえちゃん その格好でぶたれるのか?こりゃあ見ものだ」
隣のパーティーのおじさんが酒を片手にヤジを飛ばす
ナベちゃんは立ち上がりよろよろと北口の特設会場を目指し動き出す。パーティーに手を振るがその後ろ姿に力はなかった
特設会場につくと早速触鬼を探す
「いたっ」
ナベちゃんは触鬼に向かって飛び出した
「アラ イラッシャイ アナタ ドウサレタイノ カシラ ネェ」
セクシーな魔族を真似た 黒い羽のある触鬼がゆっくりとゆっくりとしゃべる
人の形を真似会話できるこの触鬼はかなり高位の触鬼だ
ナベちゃんはこの触鬼とゆっくりと喋っている時間はない
「こいやー」
四つん這いになり触鬼に尻をむけたまま目を見開き威嚇する
「アラ ステキ モウ ソンナニ ナッテルノ ヒトーツ ネェ」
テンダライザはゆっくりと振り上げた尻尾を振り下ろす
ピチッ
「いた....くないですわ」
ナベちゃんは思いのほか痛くない攻撃にとまどう
「こいやー」
「ジャア ツギニ イクワ フターツ ネェ」
パシッ
「全然 平気ですわ フフン」
「ミッツ ネェ」
パシシッ
「まだまだ 平気ですわ」
ナベちゃんは少しずれた眼鏡をなおす すこし暖かくなってきたような気がした
「ツギハ コレ ネェ」
パシンッ
体全体に暖かさが広がる
「コレハ ドウカシラ ネェ」
パッシン
「ハウッ まだまだー こいやこいやー」
「まずいですわ 体がジンジンしてきたみたいですわ」
ナベちゃんはまた眼鏡のズレをなおす
「ムッツ ネェ」
パッシシン
「アウッ」
「アラ コイヤッテ イワナイ ノ ネェ ジャア ナナツゥ」
バシ
「オウッ」
ナベちゃんの顔から余裕が消えた




