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初めの戦い

 歩くしかない

 街に向かって歩き出して数十分ほどたったころか.....

 リストはぬかるんだ道に足をとられた

 おっと泥に足をとられるところだった...苦笑しながら

 泥に埋まった靴を引き上げようとしたその瞬間自分の顔面から血がひいてゆくのを感じた...

 粘着.....靴についた泥は粘りを伴いそれが意識を持っているかのように靴を足からひきはがそうとしているのだ


 やばい やばい やばい....

 自分の知識が正しければこいつはいわゆるRPGフィールドモンスターの最下級階層に位置する

 ヌメヌメとしたあのモンスターだろう

 チュートリアル中に初心者が一撃のもとに倒すことのできるあのモンスターだ

 だがどんなに弱いモンスターであろうが実際に対峙するとまったく勝てる気がしない

 人間とはそんなものだ

 人間のコミュティーの中では感じにくいのだが

 素手で戦えば

 自然界のあらゆる動物のなかで最も弱いのではなかろうか....

 そう...家猫にも勝てる気がしない

 いや ネコ科動物はそもそも最強なのか...あの俊敏さあの爪あの牙をあのスピードで

 喉元に攻撃を加えられたら一撃で生命の危機にさらされそうな気もする

 いや そんなことより眼の前の緑のこいつだ

 気持ち悪い 怖い さされそう かまれそう かぶれそう あらゆる醜悪をはなっているのが目の前の

 モンスターだ

 だめだ 殺される...いまなら逃げられる

 一瞬の思考でとっさに靴を脱ぎ捨てはしりだす....

 だれかが見ていれば片足だけ靴をはいた姿で走っているのは滑稽に映るかもしれないが

 リストの顔からはそれをジョークにする余裕はみられない


 幸いどうやら追ってはこない

「ふう ここまでくれば大丈夫だろ....

 少し回り道になったけどなんとか丘まできたぞ」

 草原の終わり...小高い丘を登りきると一気に視界がひらけた 「街だ!... 」


  するとどこからともなくあの黒服の美少女が現れた

  「おつかれさまー

  なんか顔真っ青だけどだいじょうぶー?」

  カンナはリストの周りをフワフワとまわる

「 あ...あの モンスターが・・・・」

  「ああ 出ましたかーどんなやつでしたー?」

  「緑のぬめっとした...」

  「ズルっとベトッとしたあいつでしょ?

  それで...もちろん スパッと消し去ったんですよね....」

  「い....いや気持ち悪くて逃げてきました....」

  青くなったのはカンナの方だ...少し困った顔をしながら

  「えーあいつを倒すのはキッチン王国付属魔法小学校3年生夏の

  必須課題として出題されているんだよー

  あなた勇者ですか? 勇者でしょ 勇者ですよね.....やっつけなきゃ...」


  カンナは美少女がしてはいけない顔しながらリストにいいよる

 

  あ....っとふとわれにかえったのか品性のある顔をとりもどす

  「そういえば召喚されたばかりだったねー...

  本当なら私もいっしょに戦いたいんだけどね ー

  いまの私は魔物にダメージをあたえることができないのー 」

  カンナは頬に手をあて

  「ん とりあえず敵のいないところでおはなしましょー

  別に隠れてるってわけでもないんだけど今住んでるところがあるのー」

  そうゆうと隠れ家の場所をわかりやすく記した地図をリストに差し出した

  「ここでこれからの対策をねるわ

  もちろんリストが強くなる方法もいっしょに勉強しましょー

  それじゃあお先にー」

  カンナは両手をひろげてくるりと回りながら光の粒子とともに消えた

  リストは丘から見える隠れ家の屋根を確認しまた歩き出した

 

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