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未熟な雛鳥の行方。

この頃不登校について考えている。


きっかけは、最近ネットを中心に世間を騒がせている、あの、麦わら帽子の少年である。


彼の話を最初に聞いたのは、小中学校時代からの友達5人で飲んだ時だったと思う。


その中には、不登校経験者の横ヤン、


進学高校に行き、大学まで出たけど色々あって東京の勤務先を辞め、都落ちし、実家に身を寄せ、現在地元で働いているタケ、


落書きだらけの教科書を使ってたくせに、現在公務員をしているヘダン。


大学院まで行って、大手自動車会社に勤めるも、職場鬱で、1年以上会社を休み、結果転職をした、マー君。


そして、進学する頭と、動機が無く、高卒で20年。そこそこ大手のタイヤメーカーの工事で年下に舐められながら、チンタラ働いている僕の


この、愉快な仲間で飲んでいる時だった。


この中で唯一既婚者で二児の父のヘダンんが言った。


「最近だと、子供に、無理をさせないのが、教育らしいけど、なんか、それでいいのかわからない。出来ないのも個性だってさ。どう思う?」


その言葉に、みんなもなんだそれ?っとなる。


「まあ、能力の格差で、いじめとかに繋がるケースもあるからまあ、悪い事ではないのだが」


僕はそう答えるも、こう続けた。


「でも、俺なんて、勉強も、スポーツも何にも駄目だけど、だからこそ、諦める事を覚えたよ」


そして、こう持論を述べた。


諦めるのは、負けなのかも知れないけど、負けるから見えるものがあるし、自分の出来範囲なら、頑張れる、それ以上はしない。無理をしない生き方を覚えた。でも、それは競争や能力の格差で、悔しい思いをしたから自分で出せた答えであって、初めから、格差や、競争が無かったら、それは気づけなかったと思う。


この持論は意外にもその場のメンバーに受け入れられて、やっぱり、今の教育は?と言う結論になった。


そんな中であの、麦わら帽子の少年の話が出て来た。


「あの、男の子もなんだか違う気がする不登校を個性にするのもなんだか」


そして、現在とある自営業の社長さんが上げたYouTubeの動画で、その少年を取り上げているのを見つけ、不登校に着いて考えている。


そもそも不登校の定義とは何か?


学校に行く気はあるのだが、精神的、肉体的に不調があるために、学校に行けない状態をさす。


その点、あの少年は、宿題をしたくないと言う理由で不登校になった言うから、理由としては、なんと浅はかである。


まあ、本人にしてみれば、深刻な問題だったのかも知れないし、僕らがとやかく言えない部分はあるが、どうも、負に落ちない。


試しに少年の動画を見てみた。


実に幼い。


初期の動画もそうだが、全てに置いて、危険なほどに幼いと感じた。


はじめの動画は、まだ、小3だから、言う事が幼いのは解る。子供の自由をかたり、訴えているが、そこにはまだ、幼さなりの信念もある。だが、それは、自由と勝手の違いがいまいち解らない子供ならでわの許せる範囲がある。


が、彼も、もう直ぐ14歳。ある程度分別の解る年になっているはずなのに、言動に変化は無く幼いままである。


まるで、大人になれないピーターパンの様だ。


社長は言う。


自分の置かれている状況と、他の不登校児の状況の違いを見て何かを知って欲しいと。


麦わら帽子の少年は、いま、旅をして、色んな不登校児とあっている筈であるが、彼のブログや、YouTubeは、ただの旅行記になっている。


クラウドファンデングと言う方法で集めた資金で旅をしている。


これでは話しが違うと、支援者が怒っている。


横ヤンは言う。


あの時は、本当に辛かった。みんなが寄り添ってくれたから復活出来たと。


行きたくても、体が言う事を効かないらしい。


あんな不登校で元気な筈は無いと。


僕もあの少年は、不登校と言うよりはサボりでしか無いと思いたくなる。


無理をさせない教育。


出来ないのも個性。


確かに、素晴らしい考えだが、そもそも、分別の解らない、人生経験のほぼない子供達に個性で生きろと言っても、果たして、未熟なままの個性で何が出来るのだろうか?


学校を逃げ出したあの少年が、未だ幼いままなのは、未熟なまま世に放たれてしまった、幼い雛鳥が死んでしまうのと同じ気がする。


あの麦わら帽子の少年は、そんな綺麗事教育の被害者なのかも知れない。

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