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噂噺研究部。  作者: 雨夜 紅葉
おわらないせかい。
22/22

らぶ、ゆー

おわらないせかい。編

最終話です!

「疲れた……」


言葉通りに疲れ切った体を引きずって、自宅に戻る。


ーーあの後。

レナさんとクロイツさんは一度学校に戻るとのことで、俺たちは解散となった。

もちろん、明日も部室に集合なんだけれど。


帰る家が無くなった白夜も心配だったが

その辺はクロイツさんがなんとかするだろう。

俺に出来ることはない。


「眠い」


今日は普段やらないことやり過ぎて

心身ともにダメージがでかい。

気を抜くとその場で寝てしまいそうだ。

そんな酔っ払いみたいなオチは勘弁なので

マンションの階段を急いで登る。

やっとついた部屋の前、鍵を開けて

部屋に入って、リビングのドアを開けた。


真っ先に目に入ったのは

見慣れた少女の、下着姿。


……。

頭が状況を判断する前に、ドアを閉める。

なんだ、今の。

白夜?白夜だったよな?

下着?

いや。

いやいやいや。

あんな幻覚見るほど疲れてたんだな。

そう。幻覚。幻。


両目を擦って、頭を振る。

完全に、とまではいかなくても

ある程度眠気は飛んだ。

それから、もう一度ドアを開ける。


「先輩、お邪魔してます」


やっぱり、そこには白夜が居た。

……下着、姿で。


「お前っ、何してんだよ、人ん家で……!」

「あれ、先輩こういうの嫌いですか?」

「嫌いっていうか……いや、いい。

こっち来るな。服着ろ服」


俺は、咄嗟に顔ごと視線を逸らす。

本当何してんだろう、こいつ。



「先輩、純情過ぎません?」

「お前が自由過ぎんだよ」


さっきのは制服から私服に着替える途中だったらしく

現在、着替え終わってワンピース姿の白夜を前に事情聴取中。

……すぐ寝るつもりだったんだけどなぁ。


「で、なんで俺の家に居るんだよ。

つーかどうやって入った」

「私の前ではオートロックなんて無意味ですよ」

「……犯罪だぞ、それ」

「警察程度で私の相手が務まるといいですねぇ」


……無理だろうな。

警察の皆さんには申し訳ないけど、超能力者は犯則だ。


「行くとこなくなったので、先輩の家でお世話になろうかなと思いまして


来ちゃいました」

「『来ちゃいました』じゃねーよ」

「でも先輩

物騒なこのご時世、追い出す気ですか?

夜中に、女の子を」

「……超能力者だろうが」

「女の子です。

危ないおじさんと良からぬことになったら

……どうします?」


見つめられて、返答に困る。

言い返したい言葉は沢山あるが

白夜と言い争って勝てる気がしない。

そう思うと、溜息が漏れた。

……まぁ、住むとこが見つかれば出て行くだろう。


「……わかった。住む所見つかるまでだからな」

「それとですね、もう一つ」

「?なに、」


俺が言い切る前に

白夜は、迷いなく続けた。


「私、先輩が好きです」

「は、?」


白夜の表情は、変わらない。

いつも通りの無表情。

想定外の言葉に、どう反応していいか困った。


「もちろん、Likeじゃないですよ。

正真正銘、Loveの方です。


I love you more than words can say.

(言葉に出来ないくらい好きです)


ーーだから、私を貴方の恋人にして下さい、禊音先輩」


相変わらず無駄に発音良いな。

……じゃなくて。


「本気で言ってんの?お前……」

「本気ですよ。冗談で言ったりしません」


「返事を聞かせて下さいませんか?」


俺は、再び溜息を吐く。

もう今日は、色々なことがあり過ぎてる。


こいつは、俺が断ったら

とか考えないのだろうか。

俺の返事まで、全部想定していると?


ありえない話じゃない、か。



「 」



噂噺研究部。

楽しくも危険なこの部活に入っている限り

俺のめちゃくちゃな日常は


まだまだ、続くようだ。







禊音の返事はご想像にお任せします(笑)


連載再開する、その日まで。


とりあえず皆様、今までありがとうございましたー!

改めて、これからもよろしくお願いします。

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