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噂噺研究部。  作者: 雨夜 紅葉
おわらないせかい。
18/22

これから。

終わりが見えてきましたねー。

主人公の影が薄い……

「もうちょっと穏便に解決しろよお前ら。

なんで女子高生説得にいって流血沙汰になるんだよ」

「「すいません……」」


あの後部室に帰った俺達は、二人まとめてレナさんの説教をくらっていた。

口調はアレだが言ってることは正論なだけに

ひたすら謝ることしか出来ない。


「まったく……傷自体は浅いけどな

それでも大量に出血したらマズイんだぞ?

……あと、白夜」

「はい?」

「打撲をナメるな。家出するならせめて病院行ってからにしろ」

「……はい」


レナさんの説教は、クロイツさんが止めに入るまで続いた。



「さて、白夜ちゃん。ここからが本題。

未来の話をしようか」


そのたった一言で、部室全体の空気が変わる。

……不本意ながら一年弱所属している身だ、理由はわかりきっている。

ーークロイツさんが、何かする気だからだと。


「君はこれからどうするの?

俺としては、あの家には帰らない方がいいと思うけど」

「……私も、そう思います」

「でもさぁ、このまま逃げたっていつか見つかるよ?極端な話彼は、君を殺す気なんだろうしねー」

「……はい。

けじめは、つけるつもりです」

「なら、話は早いかな」


クロイツさんは急に立ち上がって

机の引き出しから黒い何かを取り出し

レナさんに投げ渡した。

ぱしん、と受け取ったレナさんは『ソレ』をしげしげと眺める。

『ソレ』とはーー黒光りする重厚なーー


拳銃。


「ちょ、銃刀法違反なんじゃ……」

「え、問題そこだけなの?禊音……」


……まさか幸樹につっこまれるとは。

意外にも幸樹は冷静だった。

その間も、クロイツさんの話は続く。


「グロック18C、弾は全部ゴムスタン弾。これなら本気でやっても殺さずに済む」

「……あの、部長?これは……」

「白夜ちゃん、許可が欲しい。

君のお父さんに、ちょっとお仕置きする許可を」

「お仕置きって、」

「可愛い後輩を痛めつけられたってこともあるけど、俺を子供扱いした罪も償ってもらおうと思ってね。流石に後輩の身内を殺す訳にはいかないから、色々とめちゃくちゃにする程度の仕返しだけど」


クロイツさんは部室の戸に手を掛けると

振り返って笑った。

ただし、目は全く笑っていない。


「でも、手加減する自信はないなぁ」


白夜が迷いなく許可したのも、クロイツさんが殺る気なのも全て白夜の父親の

自業自得だと、俺は思い込むことにした。





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