8/19
8
執事達が毒味をした。
パン、サラダ、ソーセージ、と並んでいる料理をそれぞれ少量ずつ専用の小皿に分けて食べた。
「なんら問題ありません、お嬢様」
執事達からそう返答があった。取り越し苦労だったらしい。
貴女達は胸を撫で下ろし、朝食を食べ始めた。
その最中にも密やかな議論。
「ローズはどこへ行ってしまったのかしらねぇ……」
「まさか死んで……」
「アンナを探しに行ったんじゃ……」
「まぁ私にはかんけげぼ」
「何?貴方…ぅげぇ」
「どうしぐぼぉ」
「げぼげぼがばぁぐぼるぇ!」
何ということだろう。
食事をしていた貴女達が突如血を吐き始めた。