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DIRTY ROSES  作者: 和菓子
†ETUDE†
3/19

3

 ミナは部屋の掃除をハインクに任せてから食堂へ行った。

 すで料理の載った皿がロングテーブルに並べられていた。

 朝日に光る食器達が美しかったが、恐怖におののく女達ばかりが集っていたためか、とても空気が重苦しい。

 頬が痩けている女。挙動不振で落ち着きなさそうにしている女。幽霊のようにうなだれている女。たくさんの女達が集まっていた。

 この城の貴女、侍女の数は併せてざっと六十余。

 その内の貴女、二十三人の殆どがこの食堂に集まっていた。無論、ミナもその中の一人である。

 ここでミナは気付いた。

 数が足らない。何度数えても二十二人しかいない。

 あとの一人は……。


 ミナはふと人群の声に耳を傾けてみた。気になる話をしているようだ。

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