18/19
18
ミナ嬢。
声がしたので振り返ると、大勢の鎧騎士が扉を塞いで立っていた。
なんとその騎士達はこの城の常備軍の者だった。
御免。
直後、ミナの喉元を槍の切っ先が斬り裂いた。
アンナの発狂死した死体が見つかったのはそれからほんの二分後のことだった。
それから一年後、全く新しい王と妃が王室の玉座に座っていた。
妃となるはずだったアンナは城の裏で乱雑に埋葬された。
尚、殺された王は生前、国民に粗暴を振り舞いていたらしい。
殺されたのは当然だ。
だがその時一緒に殺された貴女、使用人が不憫でならない。
アンナが変革に加担していたのは言うまでもないが、城の者を皆殺しにしたのは彼女の嫉妬や狂気の類だろうか。