10/19
10
あはははははははははははははははははははは!!
次の瞬間、アンナがテーブルの上に降り立ち、狂笑した。醜く美しい笑いだった。
アンナがレイピアを振るった。切っ先はラミアに向かっていた。間も無くラミアの額をレイピアが貫いた。断末魔を上げることなく、白目を剥いて二三回体を痙攣させると自ら作った赤い血溜まりの中に彼女は崩れ落ちた。即死だった。
悲鳴がこだました。
逃げ惑う貴女達。それをかばう執事達。
ミナは彼女の執事ハインクにしがみついた。
「みんなみんなみぃぃぃぃいぃいぃいいぃいいんな死んじゃえばいいんだわぁぁはははぁははぁ!!」
眼孔を開き大絶叫したアンナ。今度は短剣を振りかざした。
ローズの執事モーリシャスのはらわたが斬り裂かれた。ムースのように沸き立つ臓物の匂いにアンナは嘔吐した。
「げぇぼぐぇ……ハァ…アハハァ…アハハハハハ!!いいわ!!いいわ!!最高よぉぉおぉおぉぉ!!」
胃液を撒き散らしながらも、臓物を細かに切断していく。
数秒後、モーリシャスは気絶した。彼はおそらくあと何分かで絶命するだろう。