縄印学園高等科(校舎侵入)
縄印学園に到着すると
アオガミから声が掛かる。
アオガミ
「魔界の気配を感知。
悪魔により学園が浸食されたようだ。」
すると校舎の方からヨーコが出てきた。
ヨーコが吼に気付き近付いてくる。
ヨーコ
「大鳳吼?
もしかしてここを助けにきたの?」
吼
「そうだ。」
『君は?』と聞き返す必要はあるまい。
ヨーコ
「そう、なら急いだほうがいい。
学園内は酷い状況よ。
襲撃の首魁らしき悪魔がいたから、
そこまで案内するわ。」
首魁らしき悪魔……
悟劫が言ってたラフムに違いない。
アオガミ
「行こう、少年。
我らの力ならできるはずだ。」
!クエスト
「ラフム討伐任務」
を受注しました。
!尋峯ヨーコが
ゲストキャラクターとして加入しました。
あれ?
『そこまで案内する』
だけじゃなかったのか?
まぁいいけど。
少し離れた位置に、
腰を抜かした男子生徒がいる。
男子生徒
「か、彼女が……彼女が化け物に……!
オレ、怖くて……う、うわぁぁぁ……!」
ひどく怯えている。
無理もない、これが普通の反応だ。
玄関には天使がいる。
天使
「貴方は日本支部の者ですね。
私は難を逃れた者たちを保護します。
貴方は校舎に侵入している悪魔を倒し、
生徒を救出するのです。
ですが……
もし生徒を助けられそうにないなら、
そのときは悪魔もろとも処分しなさい。
ナホビノとなった貴方ならば、
理由はわかるでしょう……?」
厳しくて優しい意見といった感じ。
寮の屋上でヨーコが語っていた事と、
どこか似通った面がある。
理由は分かる……よ。
その天使の後ろには女子生徒がいる。
女子生徒
「怖かった……
怖かったよぅ……」
さっきの男子生徒同様に怯えていた。
目の前の天使を見て何とも思わないのは、
この天使に助けられたのかもしれない。
近くに教師もいた。
教師
「まだ、生徒が中に……!
しかし、あんな化け物……どうすれば!」
一般市民にどうこうできる話じゃない。
とりあえずは医科学研究所に避難すれば
いいと思う。
震災も同様だが、まずは自分の身を守れ。
周囲を見ると、いつの間にか
門の前に龍穴が出現していた。
さっそくアクセスする。
!縄印学園高等科が
龍脈渡りの行き先に登録されました。
学園が登録された……
今回の事件に限らず、
今後も学園で何かありそうな感じだ。
せっかく龍穴が出現したので、まずは
女魔ナアマ戦でのダメージを回復する。
あとヨーコのパラメータを確認してみた。
☆人 間:尋峯ヨーコLv22/HP113/MP127
耐 性:呪殺・封技に強い/破魔に弱い
能力値:力11/体14/魔25/速23/運19
スキル:アギラオ+1/ジオンガ
ムドオン+3/ディアラマ+1
マハタルンダ+2
ユニークスキル:動乱の施し
火炎・電撃・呪殺・回復魔法は全て単体、
補助魔法だけ何故か全体……。
ボス戦ってだいたい1体だから、
マハタルンダはMPコスパが悪い。
単体のタルンダで良かったと思うけど、
全体で良かったかは今後の進展次第だ。
次に骸の隠れ家へ。
消費していた闇障石を再度購入。
Max3個しか持てないのがもどかしい。
あとチャクラドロップを売っていないので、
安易に使えないのも困る。
準備が整ったところで校舎に侵入。
するとそこにはラフムに囚われている
サホリの姿があった。
デカい仮面のような身体から
何本もの太い触手が生えている。
そのうちの、仮面の口から舌のように
伸びている触手でサホリを拘束していた。
ラフム
「ククク……ようやくだな。」
サホリ
「な、何……?」
ラフム
「やっと出会えたぞ、我が魂よ。」
サホリ
「この声、昨日の……」
アオガミ
「ラフムだ。
やつに女子生徒が捕まっている。」
吼
「ラフムを倒そう。」
『彼女を助けよう』でも同義な気がする。
微妙な選択肢だ。
アオガミ
「了解。」
すると頭上に
天使エンジェルが3体やってきた。
天使
「何をしている。
邪悪な悪魔の存在は許されぬものだ!
緊急事態だ。
あの女子生徒もろとも排除する。」
天使エンジェル3体が
ラフムに襲い掛かった。
しかし、
ラフム
「ベテルの天使共よ。
余の邪魔をするな!」
ラフムは数本の触手を高速で振り回し、
天使3体を瞬殺する。
その勢い余ってか、
サホリは拘束から外れ、床に下りた。
そこにラフムが更に問いかける。
ラフム
「どうだ、余を受け入れる気になったか。」
サホリ
「あんたは……私の……」
ラフム
「そろそろ決心するのだ、余の魂よ。
余を受け入れれば、復讐だって果たせる。」
サホリ
「私は、まだ……」
サホリが躊躇っていると、
ラフムの声に圧が入る。
ラフム
「余が命じる。
余を受け入れ、内なる衝動に身を委ねよ。」
ラフムの能力なのか、サホリの目が赤くなった。
サホリの身体から瘴気のようなものが溢れ出ている。
サホリの意志なのか、
操られているのか、
サホリはゆっくりと歩いてラフムに近付き、
ラフムの口の中へと入っていった。
そしてラフムは一瞬で消え失せていった……
アオガミ
「危険な悪魔だ。
早急なる撃破を推奨する。」
吼が後を追うように動き出すと、
ヨーコから声が掛かる。
ヨーコ
「待って、大鳳吼。
天使たちを簡単にあしらうなんて、
思った以上に厄介そうな相手よ。
私たちだけでこのまま進むよりも、
ベテルの増援を待った方が確実じゃない?」
吼
「問題ない。」
『生徒を救わなくては』も微妙だな。
結果、どちらも急ぎ行動するの
一択になるだけだ。
ヨーコ
「自分の強さに自信があるのね……
私もあなたの強さは認めるけれど、
過信は判断を誤らせる。
……なんてことを言っても
止める気はないようね。
……まあいいわ。
今はあなたの判断に従うことにする。
ベテルの指示もあるけれど……
それ以上に、あなたがこれから
その力で何を成し遂げるかに、
興味があるから。」
ヨーコから了承を得られたが、
ヨーコはパーティから外す。
妖魔アプサラス、霊鳥ホウオウ、
聖獣シーサーで組みなおした。
そして先を急ぐように進む。
正面の階段脇に男子生徒が座り込んでいた。
男子生徒
「うわっ、おまえ、悪魔!?
え、た、助けてくれるのか……?」
階段は燃えた瓦礫のようなもので
塞がれていて進めない。
左側に進んでみると、マガツヒを得られた。
そしてどこからか声が聞こえてくる。
悪魔
「キサマ、見慣れぬ悪魔だな……」
吼の背後に瞬時に現れた。
悪魔(邪鬼ラクシャーサ)
やっと人間の魂が喰らえるようになったのだ。
キサマごときに先を越されるわけにはいかぬ!
ここで死ね!」
邪鬼ラクシャーサ、
聖獣シーサーにベノンハント+2、
夜魔インキュバス、吼に夢見針、
吼、マハンマ+1、
妖魔アプサラス、マハブフ+2、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
以上、終了。
82マッカ得た(これだけ!?)。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの625EXPだった。
悪魔
「ぬおーッ! こんな……!」
邪鬼ラクシャーサは消え去った……
戻って廊下を進むとタオがいた。
タオ
「あ、吼くん、尋峯さんっ。
今、サホリが悪魔に……
さっき報告のあったラフムって悪魔だと思う。」
吼
「サホリはどっちに行った?」
『タオは大丈夫?』はない。
大丈夫なのは見れば分かるし、
そこまで優しく接する理由も無い。
タオ
「上のほうに連れていかれたみたい。
わたし、サホリを助けにいかないと。」
ヨーコ
「……一人で行く気?」
タオ
「ベテルの人たちは皆、
街の被害を抑えるのに回ってる。
……それに、悪魔と接触した人間を、
天使たちが本当に保護してくれるか……」
ヨーコ
「……そこは同感ね。」
タオ
「危険なのはわかってる。
それでも私、見守るだけじゃなく行動したい。
もう後悔したくないから……」
ヨーコ
「……大鳳吼、
どうする?」
タオ
「え? どうする、って……」
ヨーコ
「私たちは、というか彼は、
もとよりラフムを追っていたの。
彼が望むなら、一緒に彼女の救出に
向かうこともできる。」
アオガミ
「ラフムの撃破と女子生徒の救出。
聖女同行によりその成功率は上昇する。」
吼は小さく頷いた。
ヨーコ
「決まりね。」
タオ
「……二人ともありがとう。
私、頑張るね。」
!磯野上タオが
ゲストキャラクターとして加入しました。
☆人 間:磯野上タオLv20/HP95/MP130
耐 性:破魔・魅了に強い/呪殺に弱い
能力値:力11/体16/魔23/速17/運20
スキル:マハンマ+3/メディア+2
リカーム+2
マハラクカジャ+2
ユニークスキル:聖女の祈り
!聖女の祈り
アクティブにいる間、味方はストックに戻ると
状態異常が回復する。
破魔・回復・補助の全体魔法とリカーム。
典型的なサポートタイプだがマハンマ+3は
かなり強力だと思う。
ラフム戦直前までパーティに加えず
温存しておこう。
近くの階段脇に男子生徒がいる。
男子生徒
「あ、敦田は……
あいつは、なんで化け物と戦えてるんだ?」
ユヅルも来ているみたいだ。
先に進むと堕天使アンドラスの姿が見えた。
悪魔(堕天使アンドラス)
「止まれ!
その恰好……キサマもバビロニアの者か?
ラフムの配下か?
なに、ベテルだと!?
いずれにしろキサマらには負けんぞ!」
堕天使アンドラスの脇に
邪鬼ラクシャーサが現れる。
悪魔(邪鬼ラクシャーサ)
「確実に仕留めてくれる!」
吼、パス、
妖魔アプサラス、マハブフ+2、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
聖獣シーサー、マハジオ+4、
堕天使アンドラス、瀕死、
吼、麁正連斬+1、
以上、終了。
79EXPを得た。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの524EXPだった。
さっきの戦闘もだったけど、
霊鳥ホウオウのファイアブレス+5が強烈だ。
弱点突いてる訳じゃないのに威力が凄い。
悪魔(堕天使アンドラス)
「ヌガッ! なんたること……!」
堕天使アンドラスと
邪鬼ラクシャーサは消え去った……
タオ
「……ふぅ。」
ヨーコ
「顔色が悪い。
初めての戦いで緊張した?」
タオ
「緊張はしたけれど大丈夫。
サホリの為にも頑張らないと。」
ヨーコ
「そう、じゃあ先へ進みましょう。」
参戦させていないんだけどな……
階段を上がると狼に似た悪魔が現れた。
ハヤタロウ
「そなたの噂は聞いておる。
某はハヤタロウ。
ユヅル殿を援護する任務を受けた。」
ハヤタロウが語っていると、
廊下からユヅルがやってきた。
ユヅル
「来てくれたか。
彼はベテルの霊獣ハヤタロウ。
僕の仲魔となって
協力してくれることになった。」
ハヤタロウ
「しかし、こたびの悪魔どもの動き、
ひどいものだ。」
ユヅル
「まったくだ。
悪魔に襲われたり攫われた生徒もいるようだ。
ミヤズも無事ならいいのだが……
とにかく、僕らはこの辺りで
襲われている生徒を助けるつもりだ。
君も他の場所で生徒を助けてほしい。
太宰も悪魔召喚プログラムを使い、
初の実戦に出ているはずだ……
僕らで学園の平和を守るとしよう!」
ユヅルとハヤタロウはこの場を離れた。
タオ
「ミヤズちゃんも無事だといいけど……」
ヨーコ
「その子も助けたいの?」
タオ
「助けられるなら助けたいけれど、
ミヤズちゃんはユヅル君が守ってくれるはず。
私は私が守りたい相手を、
サホリの事を一番に考えると決めたから。」
改めて決心が固まったようだ。
2階の廊下を進むと今度は地霊ツチグモ。
悪魔(地霊ツチグモ)
「来タカ、ニンゲン! オマエノ魂ヲ……
ニンゲン、ジャナイダト?
オレサマノ 邪魔ヲスル悪魔ハ コロス!」
妖鬼オニも現れ、戦闘になった。
吼、パス、
妖魔アプサラス、マハブフ+2、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
聖獣シーサー、マハジオ+4、
吼、マハンマ+1、
妖鬼オニ、瀕死、
妖魔アプサラス、ブフ+2、
霊鳥ホウオウ、アタック、クリティカル、
以上、終了。
170マッカ、道反玉1個を手に入れた。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの1165EXPだった。
悪魔(地霊ツチグモ)
「ツ、強イ……」
タオ
「……ふぅ、なんとか倒せたね。」
ヨーコ
「……思ったより厳しそうね。
磯野上さん、辛いようなら戻った方がいい。
この先も戦いはより過酷になるはず。
足手まといを連れていけるほど、
私たちにも余裕はない。」
吼
「問題ない。」
『言いすぎだ。』の選択肢以前の問題だ。
お前ら戦闘に参加してないだろ。
ヨーコ
「いいえ、私は現実的な提案として……」
タオ
「……ふふ。」
ヨーコ
「……磯野上さん?」
タオ
「ごめん、昔のことを思い出しちゃって。
……サホリもね、ラクロス部にいたころ
チームメイトに言ってたことがあったんだ。
「本気じゃないなら辞めて」って。
前にも話したよね。
サホリの厳しい練習メニューのせいで
辞めた部員がいたって。
でも……、本当はその子たちは
元からサボり気味でマジメじゃなかったんだ。
私や他の子も正直、迷惑に感じていた。
だけど、和を乱すのが嫌で
何も考えずにいた。
でも、サホリだけは違った。
自分が嫌われるとか……そんなことよりも
正しいと思うことを貫こうとした。」
吼
「正義感が強い。」
『敵が多そうだ。』は可能性の話だ。
確定的な方でこたえるべきだろう。
それにしてもイジメの原因はそれだったか。
タオ
「うん、そうなんだ。
サホリはいつもそうだった……
そんなサホリに私も何度も救われた。
それで今回はいじめられることになったけど……
サホリが間違えていたとは思わない。
あれはサホリなりの、チームへの
不器用な優しさだったと思うから。」
ヨーコ
「そうだったの……」
タオ
「……尋峯さんも同じ、だよね。
殺すとか足手まといとかいうけど、
それは私の甘えを正すため。
でも、もう大丈夫……傷つくことを
恐れていたら何も変えられないって、
ちゃんと気づいたから。」
ヨーコ
「……そう、わかったわ。」
長い話だったな……
時間的にそんな余裕無いと思うけど。
先の廊下を進むとどこからか声が聞こえる。
悪魔
「助けてくれホー!
ヘンなヤツが追いかけてくるホー!」
妖精ジャックフロストが
吼の元に駆け寄ってきた。
以前2Dフィールドにいた悪魔かもしれない。
悪魔(妖精ジャックフロスト)
「そこのアンタ!
アイツをやっつけてくれホ!」
悪魔(鬼女マナナンガル)
「ウフフフ……
坊や、逃げないで!」
マナナンガルは吼の存在に気付いた。
マナナンガル
「何よ、あなた? 邪魔する気?
ならば先に、あなたの血をいただくわ!」
悪魔(妖精ジャックフロスト)
「いきなり襲いかかってきたんだホー。
オイラなにもしてないホー。
前見るホ!
こっちきたホー!!」
夜魔インキュバスも現れ、戦闘になった。
鬼女マナナンガル、
霊鳥ホウオウにアタック、
夜魔インキュバスはマガツヒを集めた、
吼、マハンマ+1、
妖魔アプサラス、マハブフ+2、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
以上、終了。
87マッカ、チャクラドロップ1個を手に入れた。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの837だった。
マナナンガル、えらい見かけ倒しだな……
悪魔(鬼女マナナンガル)
「な、なんて強いの……!
あああ……!」
鬼女マナナンガルは消え去った。
悪魔(妖精ジャックフロスト)
「ヒーホー! さんくすホ~!
感涙の涙が、とめどなくあふれるホ!
オイラの気持ち、受け取ってほしいホ!」
大鳳吼たちは回復した。
悪魔(妖精ジャックフロスト)
「回復してほしかったらまた来るホー!」
これはアレか。
Ⅲのアマラ経絡の回復スポットと同じタイプか。
それは大変有難い。
通路の奥まで行ってみると、
また邪鬼ラクシャーサ。
(もうちょっと他の悪魔登場させても
よかったんじゃないか?)
悪魔(邪鬼ラクシャーサ)
「おい! そこのオマエ!
こんなところで何してやがる!
ニンゲンみたいな顔しやがって、
煩悩にまみれてるようだな。
よし、ならばこのオレが
この刀でオマエの煩悩を断ってやる。
キシシ……
遠慮はいらないぜ……
煩悩と一緒に、オマエの命も絶たれるがな!」
吼、パス、
妖魔アプサラス、マハブフ+2、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
聖獣シーサー、マハジオ+4、
吼、電撃の小秘石、
以上、終了。
120マッカを得た。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの837EXPだった。
悪魔(邪鬼ラクシャーサ)
「クソ……
やるじゃねえか……」
邪鬼ラクシャーサは消え去った……
戻って妖精ジャックフロストに回復してもらい3階へ。
するとイチロウが恐怖でうずくまっていた。
イチロウ
「……うわっ!!
…………あ、大鳳か。
ビ、ビックリした……
……あのさ、オレ、甘く見てた。
戦うってことを……
優等生は……敦田はすごいよ。
アイツ、迷いなく悪魔と戦ってた。
けど、オレは怖くなって……
オレがちゃんとやれなかったから……
生徒が……悪魔に……
オレみたいな落ちこぼれが
アイツと肩を並べようなんて
間違ってたんだ。」
吼
「怖いのは誰でもだ。」
戦闘初心者に『お前ならできる』なんて
軽々しく言えないと思う。
吼だってアオガミの助力があればこそだ。
イチロウ
「そ、そうかな。
敦田や……大鳳でも、
怖かったりするのか?
オレ……、でも、やっぱり無理だ……」
イチロウはその場から立ち去った……
まあ、それが普通の反応だろう。
誰にも責められるものじゃない。
タオ
「……太宰君。」
ヨーコ
「あれが普通の反応。
誰もが悪魔と戦える訳ではない。」
妖魔アプサラスを倒した時もだけど、
ヨーコとは妙に意見が合う気がする。
タオ
「太宰君も心配だけど、
今はサホリを優先しないと。」
ヨーコ
「そうね、悪魔召喚プログラムを持つ彼なら、
自分の身くらいは守れるでしょう。」
あれだけ震えてて悪魔召喚できるかは
微妙だと思う。
が、そう信じるしかあるまい。
その先に進むと女子生徒がいた。
まだこんな上の階で
残っている生徒がいたのか。
女子生徒
「お願い、助けて!」
吼
「どうすればいい?」
こんな状況下で『落ち着け』というのは
さすがに無理がある。
女子生徒
「助けてくれるのね! ありがとう!
それじゃ……」
女子生徒は夜魔インキュバスに変化した。
悪魔(夜魔インキュバス)
「オレサマの養分になれぇ!!」
堕天使アンドラスも現れ、戦闘となった。
夜魔インキュバス、聖獣シーサーに夢見針、
堕天使アンドラス、夜魔インキュバスにスクカジャ+2、
吼、マハンマ+1、
妖魔アプサラス、夜魔インキュバスにスクンダ+1、
霊鳥ホウオウ、ファイアブレス+5、
夜魔インキュバス、瀕死、
聖獣シーサー、ジオンガ+4、
以上、終了。
79マッカを得た。
最も高かった経験値は妖魔アプサラスの524EXPだった。
悪魔(夜魔インキュバス)
「ぐは……ッ!
養分になったのはオレサマだったか……」
夜魔インキュバスは消え去った……
タオ
「悪魔が人に化けてるかも、なんて
疑わなきゃいけないんだね……」
ヨーコ
「悪魔は人の弱みにつけ込むもの。
最もそれは悪魔に限った話でもないけれど……
磯野上さん、あなたは
油断せずに対応できていたわ。」
タオ
「え?
あ、ありがとう。」
何回も言うようだけど、
お前ら参戦してないだろ。
ヨーコ
「でも、わからない。
あなたはどうしてそこまで頑張れるの?
虐められていた友人のため?
でも、あの時と話は大きく変わっている。
同級生の虐めなら現実的だけど、
悪魔から助けるのは危険だと思わない?」
タオ
「えっと……そ、そうかな?
でも、私にとっては同じなんだ。
親友が苦しんでいるなら助けてあげたい。
虐めが原因でも、悪魔が原因でも、
それで自分の手を汚すことになっても。
尋峯さんが教えてくれたんだよ。
だから私、頑張ろうと決めたんだ。」
ヨーコ
「……そう、でも無理はしないで。
あなたが倒れたら親友も悲しむのだから。」
アオガミ
「聖女の性格と行動に変化が見られる。
それはヨーコという娘の影響があるように思う。
私の知らないところで、何かあったのだろうか。」
大鳳吼はアオガミに
寮の屋上であったことを説明した。
アオガミ
「なるほど、人間は感情により
行動が大きく変化するのだと理解した。
少年、君も多くの人と出会う事で
変化をするのだろうか?
君がどのように変化しようと、
私は君を守る事を約束しよう。」
階段を上がり最上階の4階へ向かった。
Save
Name 大鳳吼
Location 縄印学園高等科 4階




