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ニシシンジュク一丁目(女魔アグラト)

 天使ケルプ2体がいた所に行ってみると、

 何者かに倒されたような感じになっていた。

 近くに越水長官とユヅルがいる。


越水

「ベテルの本隊は魔王討伐に出払っている。

 手段を選ばないマンセマットも

 頼りにはできない。

 我々は、自分たちの手で

 カディシュトゥから

 東京を守らなくてはならないのだ。

 奴らは非常に狡猾な悪魔のようだ。

 何を仕掛けてくるか分からない。

 君たちも気をつけてくれ。」


ユヅル

「カディシュトゥは神降ろしのため

 人々からマガツヒを集めていた。

 人間を苦しめてまで呼び出す神とは

 いったい何者なんだ?

 きっと今以上に人々を苦しめる

 邪悪な神に違いない。

 ……ミヤズの言葉で気づいたんだ。

 僕は今まで、ミヤズを守るために

 東京を救おうとしていた。

 だけどこれからは違う。

 僕はもっと多くの……東京の人々をすべて守る!

 そのために僕はナホビノになることを決意した!」


 それここで言ったらヨーコとタオにも

 聞かれてしまうのでは?

 寮の屋上で吼だけに語ったのは、

 あまり意味が無くなった気がするよ。


 天使ケルプ2体の間にはマガツ口があった。

 使ってみると、ニシシンジュク一丁目に移動。

 いきなり未踏のエリアに飛ばされた感じだ。

 近くには毎度お馴染みの妖鬼オニがいる。


悪魔(妖鬼オニ)

「おお~、オレ様は幸せだ!

 占いで悩みを解決してくれたあの美しい悪魔……

 きっと女神様に違いない!」


 人間だけじゃなくて悪魔相手にも

 占いをやっていたようだ。

 ……どんな悩みだったんだか。


 あとは見えている新たな龍穴に向かって歩く。

 すると上空からアンティーク調な日傘が

 クルクルと回りながらゆっくり舞い降りてきた。

 そしてそれは吼の目線より少し高い位置で、

 宙に浮く淑女風の女魔の手に渡る。


女魔(女魔アグラト)

「浄増寺の仕掛けを解除するとは

 驚きました。」


ヨーコ

「あなたも……カディシュトゥ?」


 女魔は小さく頷く。


女魔(女魔アグラト)

「ええ、カディシュトゥのアグラトと申します。

 占い師アグラと名乗る事もありました。」


 カディシュトゥ

 アグラト

 Agrat


 露出している両肩や手を見ると、

 機械仕掛けの人形のような身体をしていた。

 顔の表情に変化が無いのも、

 その身体ゆえにかもしれない。

 背には蝙蝠のような羽根もあった。


タオ

「あなたが占い師?

 という事は人々の体調不良は……」


アグラト

「効率的にマガツヒを頂いていたのですが、

 人によっては調子を崩すようでしたね。

 ですが死なないように調整してありましたので、

 安心してください。

 私たちの目的はマガツヒ収集であり、

 人を殺すことではないのです。」


 これを聞くと、大天使マンセマットの方が

 よほど極悪に感じてしまう。

 それにしてもナアマやエイシェトとは対極的な

 慎重派だ。


タオ

「なら浄増寺に来なかった理由は……

 八雲さん達がいたから?」


 この声にアグラトは控えめに軽く笑った。

 アフタヌーンティーが一番似合いそうな悪魔だ。


アグラト

「フフッ、あの怖い人たち?

 それも理由の一つですが、

 本当の理由は必要がなくなったから。」


 アグラトは言いながら左手の人差し指を

 日傘の柄に当てて沿わせる。


アグラト

「私の仕掛けに加えエイシェトやナアマの働きもあって

 私たちの悲願に必要なマガツヒが集まりました。

 私たちカディシュトゥの悲願が、

 この世界を覆らせるための力が……

 あなたたちの動きは遅かった。

 あの働きは無駄だったのです。

 ですが……、せっかく用意した仕掛けを

 壊された事実は不愉快です。

 だからこの闇深き小径で、

 あなたたちに滅びを送りましょう。」


 アグラトが吼たちを指さす。

 すると周囲は一瞬にして薄暗い闇と化した。

 全く見えなくなったというわけではない。


アグラトの声

「ふふふ……この道には

 数多の私の分霊を潜ませています。

 際限のない苦しみの中で、

 あなたはいつまで正気を

 保っていられるでしょうか……」


 とりあえず、まずは手近にある龍穴にアクセス。


!ニシシンジュク一丁目が

 龍脈渡りの行き先に登録されました。


 対アグラト戦に備えて下準備をする。


☆合一神:大鳳吼Lv60/HP374/MP311

 耐 性:氷結・睡眠・魅了無効

     火炎に強い/破魔に弱い

 能力値:力78/体53/魔54/速63/運66

 スキル:食いちぎり+5/荒神螺旋斬+5

     轟雷+5/白龍撃+7

     マハタルカジャ+3

     会心の覇気+3/物理プレロマ

 ユニークスキル:マガツヒの還元


 アオガミの写せ身で轟雷を復活させ、

 夜魔サキュバスの写せ身で耐性を変更した。


☆女 神:アルテミスLv51/HP283/MP234

 耐 性:氷結・電撃無効

     火炎・破魔・呪殺に強い

 能力値:力59/体30/魔38/速50/運41

 スキル:銀河烈星拳+5/サマーソルト+5

     氷龍撃+8/雷龍撃+5

     マハタルカジャ+5/挑発+5

     火炎耐性

 ユニークスキル:鋼鉄の純潔


 妖魔ヴァルキリーの写せ身を使って

 ジオダインを雷龍撃に、

 龍王ノズチの写せ身を使って

 大活脈を挑発に変更した。

 力依存の雷龍撃に期待と、

 瀕死の経験が無い事から、

 今は大活脈は不要と判断した。


 準備が出来たら北に向かって歩いていく。

 女魔アグラトの分霊と接触しないように

 注意して歩いていくが、

 一度だけ接触してしまった。

 しかしマガツヒスキルは使わずに

 2ターンで戦闘終了。

 女魔アグラトの攻撃は

 従魔の行軍だけで済んだ。


!従魔の行軍

 女魔アグラト専用スキル。

 敵全体ランダムに12回極小威力の万能属性攻撃。


 万能で12回とはいえ極小なので大した事はない。

 北に進めるだけ進むと、小マップ内で西に

 マーカーが付いているのが見える。

 そこに向かおうとすると、

 アオガミから声が掛かった。


アオガミ

「少年、この先に何が待ち受けているか

 わからない状況だ。

 準備しておくことを推奨する。」


 準備万端なのでそのまま進むと、

 女魔アグラトが現れる。


アグラト

「私の分霊を切り抜けるとは、

 ナホビノの力は想像した以上のようです。

 見くびっていたことを謝罪しましょう。

 ここからはアグラトの本気、

 見せてあげるのです!」


 日傘を振りかざして吼たちに先端を向ける。

 女魔アグラトとの戦闘が始まった。


1ターン目


 吼、轟雷+5、

 女神アルテミス、雷龍撃、

 魔獣ルー・ガルー、スフレデクレール+2、

 聖獣ハヤタロウ、ジオダイン+7、

 吼、マハタルカジャ+3、

 女神アルテミス、挑発+5、

 魔獣ルー・ガルー、虚空爪激+3、

 聖獣ハヤタロウ、チャージ+5、


 女魔アグラト、従魔の行軍+5(2回)、


2ターン目


 吼、禍時:会心、

 吼、食いちぎり+5、クリティカル、

 女神アルテミス、銀河烈星拳+5、クリティカル、

 魔獣ルー・ガルー、虚空爪激+3、クリティカル、

 聖獣ハヤタロウ、絶・閃光斬烈牙+5、クリティカル、

 吼、食いちぎり+5、クリティカル、

 女神アルテミス、サマーソルト+5、クリティカル、


 以上、終了。

 3280マッカ、魔反鏡1個、

 御厳結晶・大1個を手に入れた。

 最も高かった経験値は、女神アルテミスと

 聖獣ハヤタロウの19575EXPだった。


 分霊と同じく2ターンで終了。

 分霊には「禍時:会心」は使っていなかったので

 本体の方が強かったんだろうけど、

 あまり大差なかった気がする。

 結局、分霊と本隊の攻撃は「従魔の行軍」のみで

 終わった為、女神アルテミスに付けた挑発も

 効果無し。

 吼の耐性を変えたのも無駄に終わってしまった。


 アグラトがうずくまっていると、

 エイシェトの声が聞こえてきた。


エイシェト

「小娘よ、お前もナホビノには及ばぬか。」


 エイシェトはどこか嬉しそうに語っている。

 すると今度はナアマの声。


ナアマ

「意趣返しは諦めろ。

 我らの悲願の前には些事に過ぎぬ。」


 二人の声にどう出るかと思ったが、

 アグラトは外見に比例して冷静だった。


アグラト

「……わかりました、どうせあなたがたは

 この世界の終わりと共に滅びるのです。」


 ナアマとエイシェトがアグラトに近寄った。

 が、今アグラトが語った事は意に介していない。

 ナアマとエイシェトは吼たちに声を掛ける。


ナアマ

「法の神が支配する世界の終わり。

 抗う意思があるなら都庁まで来るといい。」


エイシェト

「終焉と共にオマエたちの

 呪われし魂も救済されるのだ。」


 アグラトが日傘で自身たちを覆い隠す。

 すると彼女らの姿は消え、

 周囲の薄暗い闇も晴れていった。

 吼も剣を収める。


タオ

「世界が終わる?

 どういう意味かしら?」


 ヨーコは何かに感づいたのか、

 考え込むように押し黙っていた。


タオ

「……ヨーコ?

 どうかしたの?」


ヨーコ

「……いえ、なんでもない。

 ちょっと疲れていたみたい。」


タオ

「そう、じゃあ吼君。

 準備ができたら都庁へ向かいましょう。」


 すまん、タオ。

 その前に少し周辺を探索する。


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 Name 大鳳吼

 Location ニシシンジュク一丁目

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