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『2184年』  作者: geniusY
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夢のくじ

一二三とレイは、東京の高層ビルから降りてきました。レイは「ヘリコプターを自動運転にして、グルグル回ってもらおう!」と言いました。そう言うと、ヘリコプターは無機質に飛び立ちました。


geniusYは、今後の予定についてスマホ画面から話しました。「まずはレイとどこかで寝て、明日から神戸の量子コンピュータ研究所に向かうつもりです。」一二三はイヤホンからそう聞き取りました。


一二三は、「蝶々F23?」と尋ねました。geniusYは、「そう、蝶々Fのコピーに言われた通り、量子コンピュータとレイをつなげて、日本一の量子コンピュータを支配者から奪い返すつもりだ。」と答えました。


レイは、一二三のスマホを手に取り、すばやくドアを開けました。そうすると、屋上の非常口のドアが簡単に開きました。


一二三は、病院の患者のような服装が目立つと言いました。「監視カメラはどうなるの?」と質問しました。


レイは、「よくわからないけど、わいふぁいからさまざまな機械にアクセスできるんだ。私たちの姿は監視カメラに映らないよ。」と答えました。


一二三は、レイの技術に感心しました。


一二三とレイは高層ビルから降り、周囲に何食わぬ顔で馴染んでいた。東京の夜は、まだまだ人々が多い。レイは初めて外に出たとはいえ、仮想空間よりはるかに人が多いことを感じていた。


「神戸まで金持つかな?」と一二三が心配そうに言う。


「大丈夫、私たちにはある程度の予算があるよ」とgeniusYが安心させる。


レイは疲れた様子で「もう眠い」と言い、一二三に近くのホテルを検索して欲しいと頼んだ。するとgeniusYが最寄りの駅にあるホテルと、近くの休憩用のホテルを教えてくれた。


「疲れたから休憩用のホテルで寝たいな」とレイが言うと、一二三はその場所を指し示した。


彼らは導かれるままに、大人な雰囲気漂うホテルに入っていく。レイはちょっと男の子と一緒にいくのはドキドキすると言い、一二三とgeniusYは微笑み合った。しかしながら、彼らがたどり着いた先は、どこか怪しげな雰囲気が漂っていた。


レイ「うーん、データしか見たことないから、こういうものかと思ってたけど、実際はこんな感じなんだ」


一二三は何かを感じ取ったように挙動不審になり、TVを見ることにした。


すると、一二三は予想外の光景に驚いてしまった。彼が見たのは、エッチなビデオだった。横を見ると、レイはすでに寝ている。


一二三はがっかりして、風呂に入り、寝ることにした。


一二三は変な夢を見ていた。そこには、レイに似たイメージが現れた。


「私は、水槽に入っていたレイの双子のエイト。私はレイを通して、あなたの世界を見ていたの」と、レイのような声が響いた。


一二三は声に引き込まれるように聞いていた。


「仕事や学校、あなたの様々なイメージが浮かんできますね」と、エイトが言った。


「超人間って興味ある?」と、エイトが聞くと、一二三は夢の中で快楽を感じていた。


「赤ちゃんが生まれたときに本気で泣くのには、意味があるんです。それが、その人の全力の本気なのです」と、エイトは語った。


一二三は夢の中で全力で叫んでいた。


「これで、君のリミッターをちょっとだけ外しましたよ」と、エイトは言った。


「次は、世界を支配しましょうか?夢に入り込んでシンクロして」と、エイトが問うと、一二三の目の前に兵士型のロボットが現れた。


一二三は銃を手にした。最初は当たらなかったが、エイトからのアドバイスを聞きながら、一二三は銃を撃っていくうちに命中率が上がっていった。


エイトは「敵を意識して、距離と空間と支配を考えてみましょう」と、アドバイスした。


一二三は銃を撃ち続け、遠距離の敵にも命中させることができた。


そして、一二三はその声の主が誰だかわかった。それは、水槽の中にいる10歳にも見えるレイだった。


「レイを守ってね」と、エイトは言った。すると、一二三は口に柔らかい感触を感じた気がした。


エイトは目を覚ました。


「さあ、ご飯に行こう!」レイが言った。


エイトとレイは近くの喫茶店でご飯を食べ、その後車をレンタルして大阪へ向かった。車は自動運転モードで走っていた。


一二三はスマホを眺めていた。


レイは外の景色を楽しんだり、寝たりしていた。


一二三は親に女の子と一緒に旅に出ると伝え、電話を切った。


「エイトって夢は、きっと電波で作り出された合成夢だろう?」と一二三が言った。


「私にはわからない」とgeniusYが答えた。


「でも、力の感覚がおかしい。身体が軽くなった気がするんだ」と一二三が続けた。


「一二三、将来の夢は何?」とレイが聞いた。


「夢はいろいろあったけど、今は漠然と金持ちになることかな」と一二三が答えた。


「じゃあ、叶えに行こう!」とレイが言った。


「え?」


「ロート宝くじの会場がこの先にあるんだよ」とレイが言って、車を大阪の宝くじ会場まで走らせた。


大阪にはロート宝くじの会場があった。レイ、一二三、geniusYの三人はレンタカーを駐車場に停め、宝くじを買いにコンビニに向かった。


geniusYが心配そうに言った。「このロート宝くじ、イカサマのはずだ」


レイはにやりと笑って答えた。「大丈夫、ボールは空洞で、レーダーのような電波で監視ささせて。不要なボールは電波で振動を起こしてぶれさせられ、落とされる。」


一二三は納得したようだった。彼らは宝くじを買い、会場に向かった。


番号は、1、2、3、8、10、23、33だ


レイは会場を子供のように走り回っていた。お年寄りたちはその姿を見て、にやりと笑っていたが、彼のやっていることは邪悪な悪魔のように見えた。


そして宝くじの抽選が始まった。たくさんのボールがグルグルと回り、一つずつ落ちていく。落ちたボールの数字は「1」に見えた。


司会者が驚いて叫んだ。「!?どうやら不具合みたいですね。」


レイはイライラし始めた。


そしてもう一度抽選が行われた、たくさんのボールがグルグルと回り、一つずつ落ちていく。

落ちたボールの数字は「1」に見えた。


司会は驚いた、会場がざわざわとしていた


「どうやら今週の宝くじには不具合があったようです」と司会者が告げると、関係者たちは慌ただしく機材を調べ始めた。しばらくして、結局今週の宝くじは中止となった。


レイはその結果に不満そうにイライラしていた。「神のような結果が気に入らないからって、変えようとする人間って感じがしないか?」と彼は不機嫌そうに言った。


その言葉に一二三は苦笑いした。そして、一二三たちは会場を後にして、レンタカーに乗り込もうとした。


突然、目の前に黒い車が停まった。車から降りた男たちが、何かを探しているようだった。


「目標確認」と男が言うと、レイが狙われた。


男たちは2人が背後に回り込んでレイを掴もうとし、前の男たちは一二三を抑えようとした。


しかし、一二三はつかみかかってきた2人の男たちを右手と左手で握りしめ、男たちはあががががと苦しんだ。


一二三は真っ白な気分になりながら、真っ直ぐに拳を前に突き出すと、男の胸に当たった。男は吹き飛び、車に激突した。


もう1人には蹴りを入れると、男は1メートル以上も吹き飛んでいった。


後ろの男の1人が言う。「危険度Bを追ってただけなのに、危険度S以上だな」


一二三は右腕と右足に激痛を感じながらも、後ろを見ると、1人がレイを抑えて、もう1人が一二三に向かう


男は黒い棒を伸ばし、長さ4〜50cmほどだった。男は遠心力を使って一二三の腕を狙った。


一二三は喧嘩なんてしたことがなかったが、FPSやゲーム感覚で覚醒した。一二三は避けて軽く足蹴りすると、男はストーンと勢いよく転げ落ち痛みでうねり声をあげる。


レイを掴んでいた男は、「相手できない」と思ったのか逃げていった。


レイは急いで一二三にかけよった。


一二三とレイは、その後の捨ててある黒い車に乗り込み。一二三は、車のハッキングについてレイに尋ねた。


「これハッキングできそう?」と一二三は問う。


レイは、スマホを手に持ち、車のシステムにアクセスする。


「大丈夫! 数分で解決できるわ」とレイは答える。


しばらくして、二人は車で路地裏に入る。


「怖かったか?」と一二三は尋ねる。


レイは微笑んで答える。「楽しかったぁ!」


「この車の持ち主わかる?」と一二三は尋ねた。


「ちゃちゃっとハックするねぇ」とレイは答え、タブレットを操作する。


「この車の持ち主は宗教団体のようだね、統合教会の」とレイが言う。


「統合教会?」と一二三が驚いて聞き返した。


「統合教会?」と一二三が尋ねると、geniusYがうなずいた。「ああ、あの団体だよ」と答える。


一二三は驚きを隠せなかった。「でも、ただの宗教だぞ?変な陰謀論もあるけど」


geniusYは言う。「そうだね、彼らは最初は偽の陰謀論をばら撒く。彼らは支配者や国民をコントロールするために、偽の陰謀論を作り上げていたんだ、陰謀のためにね」


レイは窓の外を見ながら、興味なさそうにうなずいた。


一二三は深く考え込んだ。移動ルートはまだ決まっていなかったが、神戸の量子コンピュータまでの距離は実際の距離よりも遠く感じられた。


geniusYは言う「戦争は怖いが、それは見えるだけまし、本当に怖いのは、静かな気が付かない侵略さ」

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