『大音量でのテレビ鑑賞ライブ‼︎』
とある朝。
Aスタッフ
「申し送り始めます。」
出勤のスタッフと夜勤者(明け)で利用者様や全体での申し送り(会議)を行います。
自分
「おはようございます。申し送りお願いします。」
Aスタッフ
「えぇ…昨日から全体の申し送りとして…
○月○日に、新規利用者様入所となりま
す。新規利用者様の情報としては、情報
の詳細をまとめてある用紙を各自確認を
しておいて下さい。
夜間帯利用者様の状態ですが……。」
ホール(食堂)から
○○さん
テレビより
「みなさん、おはようございます。」
○○さん
リモコンを操作し…
「……次のニュースです………さき程‼︎‼︎」
段々と音量が大きくなっていきます‼︎
スタッフ一同
「‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎⁈‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎⁈‼︎‼︎‼︎」
一気にテレビの音量が大きくなり、申し送り中の引き継ぎが聴こえなくなりました。
自分
急いで、リモコンを操作している○○さんのところへ…
「○○さん‼︎音小さくしますよ⁈」
○○さん
「え?音?」
自分
リモコンを操作し、音量を小さくしながら
「○○さん、音量がMAXになってます。流石
に大きくて周りの方もビックリしてしまう ので30くらいまで下げさせて頂きました。」
○○さん
「音が小さくて、聴こえないのよね。」
と、納得されてはいないご様子。
【考察】
・難聴なんだっけ?
・テレビが好きな方だったよな
・30くらいでも充分大きい音量なんだけど
・お話しする時はそこまで聴こえない方では
ないのに…
・もしかして申し送りを邪魔してる?
・俺の事が…嫌いなのかな?
【結果】
難聴には、老人性難聴と言われています。加齢によっておこる(厳密には、大きな音の聞き過ぎと動脈硬化)とされている難聴です。
年齢を重ねるとどうしても音を聞く部分が徐々に衰えてしまい、聞きにくくなってしまいます。加齢によって視力が低下する老眼の耳バージョンだと理解して下さい。老人性難聴の特徴は
・言葉の聞き分けに重要な高い音を中心に聞きにくくなっている事
・感音性難聴の症状が出てくる事
この二つにより、音が小さく聞こえてくるようになるだけでなく、言葉が理解しにくくなる傾向があります。
感音性難聴と伝音性難聴と大きく2つに分けられる難聴になっていきますが、今回は難聴とは上の状態になると考えて頂けたら幸いです。
【後日談】
自分
「○○さん、テレビならこの位置でみません
か?」
○○さん
「ここ?邪魔じゃないかしら?」
自分
「大丈夫ですよ。この位置なら他の利用者様
へ迷惑になりませんし。そこまで音量を上
げなくても聴こえるはずです。」
○○さん
「そう?それなら、ここで見せてもらいま
しょうかね。」
大音量テレビライブは、スタッフが気をつければなくなります。
ほとんど音が聴こえない方には、『字幕』がオススメです。
また、難聴の方には大きな声を出せば良いというわけでなく、ゆっくりと話す。ひとつ一つ短く話すと伝わりやすかったりします。