『食事の事情』
名前と顔が一致してきた今日この頃。
配膳前に名前を確認し、食事を配膳した時にもう一度名前と利用者様が合っているかの確認。これは、当然のようにやれるようになりました。
ある利用者様に食事を配膳し、次の利用者へ食事を配膳していきました。
○○さん
「………………………………。」
自分
「??○○さん、御飯が冷めてしまいますよ?どうぞ、食べてください。」
○○さん
「………………………………。」
自分
「(どうしたんだろう?なんで食べたくないんだろう?)」
結局食事を摂取しなかった○○さん。
【考察】
・俺の事が嫌い?
・配膳の仕方が悪かったかな?
・何か足りなかったのかな?
・元気がなかった?
・食べる気力がなかった?
・お腹が減っていなかったのかな?
その時に考えた事。でも、今回は先輩職員が教えてくれた。俺の食事提供の仕方が良くなかったのだと…。
【結果】
○○さんへの配膳時、そのままトレーに乗っている食器の配置を変えずに提供していたんです。
施設では、配膳車(冷温車)に食事が乗っているトレーを入れて提供しています。左右にトレーを入れらます。温く提供したい食事は保温機能がある場所に当然食器を置きます。
しかし、左右の場所が違うだけで、保温出来る食器の位置が反対になります。
俺は、保温がトレーの右側にある配置から○○さんの食事を出しそのまま提供してしまいました。
なので、○○さんには右側にご飯茶碗が配置されたまま提供してしまったのです。
○○さん、どんな気持ちだったのだろうか?嫌な気持ちになったよね?
そもそもご飯茶碗が右で、お味噌汁が左は仏様にお供えする際の配置ですよね。
それに気づかず普通に提供してしまった俺が完全に良くないのです。
新人の頃の失敗例…俺は食器の配置にもしっかりと意味があることをこの時、初めてしりました。
これは○○さんに大変申し訳ないことしました。勉強になりました…普段から何も考えず食事をしている。福祉は俺にいろいろ作法を教えてくれます。何もかもが考え方によっては先生なわけですね。
【後日談】
自分
「○○さん、お食事をどうぞ。温かい内に食べてください。」
○○さん
「いただきます。美味しそうだね。」
自分
「(食べてくれてる。今後配膳前に食器の配置も気をつけながらにしなきゃな。)」
俺は、10年経った今も○○さんにしてしまった失敗を起こさないよう毎回食器の配置を確認しています。