表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
haunted world   作者: ぞえ
楓ケ丘高校編
6/42

第六話 脱出

ありがとうございます。




 終わりが始まるの前夜。俺は夜更かししてゲームをしていた。友人から借りていたギャルゲーをしていた。

 そう言えば、その日。俺は窓の外を不意に見たんだった。

 確か・・・そこで、俺は・・・そう、流れ星を見た。










「あらかじめ言っておくが、戦わなくていい戦闘は出来る限り避けろ。奴は食べるということに対して異常に腕力がある。捕まったら食われる。いいな?佐治」

「問題ねーよ」


 バットを持ち直し、歩き出した。

 奴らは音に反応する。音さえ出さなければ問題はないだろう。

 と、歩き出そうとした時だった。


「ギャァァァッ!」


 悲鳴が後ろから聞こえた。そこにはあの美術部の部員と近藤が走って来ていた。


「近藤!」


 近藤は肩で息をしながらここに来た。


「どうしたんだ?」

「あの・・部員の中に感染した子がいたんだ・・・その子が、襲ってきて・・・二人も死んだよ」

 

 近藤の後ろには残りの二人しかいなかった。


「アアァァァァアアァアァァ・・」


 やべっ、今の悲鳴でこちらに気づきやがった。

 更には近藤達を追いかけて来たのか、感染者達が押し寄せて来た。


「近藤!走れ!」


 俺と佐治が先陣を切り、走り出す。距離がある奴の攻撃は回避し、目の前立ちはだかる者だけをバットでブッ飛ばしていく。

 頭を潰して殺さなくていい。

 今は退けるだけで十分だ。


「おらっ!」


 前から来た二体をバット飛ばし、更にその奥の一人を佐治が木刀で吹き飛ばす。

 その後に近藤達が続いて来ているんだが、部員の一人の脚を感染者が掴み、その生徒はその場にこけてしまう。


「賢治っ!」

「長野!」


 賢治と呼んだ生徒を救うべく、近藤が呼び止めようとした長野という生徒が走り出す。その二人の周辺には奴らが群がって来た。

 もう無理だ。

 彼らを救い出す時間も、体力も俺達はあまりない。


「近藤っ!」


 俺は彼らに向かって叫んだ。

 

「・・・悪い」


 近藤は持っていた木材を持って走り出した。

 

「こん・・どう・・」

「蓮太郎!」

「クソッ!」

 

 近藤は感染者の波に突っ込んでいった。 

 それを見届けることなく、俺は走り出す。


「ああああああああああああああああっ!」


 立ちはだかった最後の一人をブッ飛ばし、勢いよくジャンプした。校門に着地し、更にジャンプしてしっかりと地面に着地した。


「はぁ・・はぁ・・」


 振り返ればこちらに向かって手を伸ばしているが、意味はない。

 っし・・・大丈夫。やった・・・脱出出来た。

 

 あの地獄から解き放たれた感覚と、初めて手にした自由を俺は感じた。






次回もよろしくお願いします(/・ω・)/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ