亜門菜都美の修羅場LOVE:殺戮の魔女
コツコツとヒールの音を響かせて、雨上がりの歩道を歩いて行く亜門菜都美。
体格の良い黒スーツの男達にエスコートされて、黒塗りのベンツから降りてくる和服を着た初老の男の脇を通り過ぎる。
20mほど行き過ぎた処で、亜門菜都美の後方で黒塗りのベンツが地面から吹き上げる猛烈な炎の柱に吹き飛ばされて高く舞い上がり、やがて地面に落ちて大破した。
初老の男をガードするように固まる黒スーツの男達に、炎の矢が天から降り注ぎ突き刺さる。
昆虫採集でピン留めされた虫のように、炎の矢で串刺しにされ地面に縫い付けられて燃える黒スーツの男達だった物が、真っ黒に焼け焦げて崩れた。
「うわあぁぁぁぁぁぁ 」
まだ濡れている地面に尻餅をついて腰を抜かしたのか、藻掻くだけで逃げられない初老の男。
その手足に、断罪の矢が突き刺さり、手足を焼き落とした。
その絶叫が、早朝の街角に響き渡って行く。
彼女の名は亜門菜都美、エクソーダスの破壊王こと「殺戮の魔女アモン」。
彼女を敵に回して、無事でいた者はいない。
>>パンギャ・パンチョス: ねえ、一連の人体発火事件ってアモンさんでしょ!
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